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2013年05月19日23:27

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『愛さえあれば』

『愛さえあれば』

 イーダ(トリーネ・ディアホルム)はガンの闘病を終えて<生>を得たはずなのに、心は落ち着かない。
愛する夫の待つ家に帰宅して気がつくのは失ったものばかり…。

 スサンネ・ビア監督が米アカデミー外国語映画賞受賞後に放つ期待の新作。
のっけからガンとの闘病という重たいモチーフを扱いながら、これまでの彼女のフィルモグラフィーからすると意外なくらい軽い1作。
ずばりロマコメなのだ、ロマコメとなればピアース・ブロスナンのキャスティングも頷けよう。
しかし、そこはスサンネ・ビア、薄っぺらい物にはしていない。

 イーダの娘はイタリアでフィリップ(ブロスナン)の息子と結婚することになっていて、理想的とも思える美しいカップルだが、どこかにズレがある。
また、一方で浮気した夫に失望し、テンプレートのような運命の出会いを果たしたイーダとフィリップ。
経験のなさを恐れる二人と経験を経たゆえに慎重になる二人。ハート達(複数ハート)
様々な恋物語が交差する。
 
 喪失感の中で出会った恋は<ある意味>極限状況下の恋なのかも。
それだから惹かれあうのか?
しかし失う怖さを知った人は、慎重にならざるを得ない。たらーっ(汗)

 誰しも不安と背中合わせで生きている。
怖いからと次の一歩を踏み出さないならば、死んだも同然。
北欧と南欧の日差しの対比と<心の生死>を重ね合わせた演出や<接ぎ木>というアイディアが効果的で(レモンのような)ビターで甘酸っぱさが残る。さくらんぼ

 ただ、最後の選択シーンは、『ある愛の風景』であれほど残酷な選択を強いた監督にしては生ぬるく思えた。これはコメディだからという言い訳はつけられまい。
ヌルイといえば、邦題にはデンマーク語原題『Den skaldede fricØr』(坊主のヘアドレッサー)の皮肉っぽさが出てないのもNG!
英題からの翻訳とはいえ、後年この邦題だけで内容を思い出せるのか?

 そういやスサンネ・ビアはトレードマークとも思える極端なクローズアップショットはやめたのかな?

フォト


 そうそう、久しぶりに『紙兎ロペ』を予告時間帯に見ました。
東宝シンデレラ・ガールよりは落ち着くね。わーい(嬉しい顔)


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