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2013年05月02日23:37

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フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ

 かつて日本においてはハリウッドと双璧だったフランス映画も本数は激減している。
だが、フランスでは近年これまでにない勢いで女流監督の躍進も目ざましいと聞く。
それを象徴するかのような特集が組まれていた。

<フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ>と称して三本がラインナップ。
*『グッバイ・ファーストラブ』
*『スカイラブ』
*『ベルヴィル・トーキョー』
諸事情と興味で(笑)上記二本のみ鑑賞。


『グッバイ・ファーストラブ』

 フランスからしか生まれ得ないような作品。

 カミーユ(ローラ・クレトン)の恋人が<自分探しの旅>に出かけてしまい、長期間ホッポリ出される間に彼女も自分と対峙せざるを得ない…という内容で、タイトルに全て集約されている。(笑)
高校、大学と進学する間に様々な出会いがあるが、<運命>と思えた恋を引きずり揺れ動く心の様子が見事なフレンチ女子映画にしていると思う。
箇条書きすれば単純な話をフランスの都市や郊外の“表情”を巧みに使い分け、言葉にしにくい詩的な映像表現にまとめているのが心憎い。

 世界中がハリウッドの影響を受けて画一化されたものになりつつある中に、こういう表現を見せられて素直に嬉しく感じる。
ミア・ハンセン=ラブ監督の自伝的要素を含むというが、ティーンなのにませているというか独立心が強いというか、さすが<子>のうちから<個>の確立している文化圏は違う。
透明感とナイーヴさを兼ね備えたヒロイン、ローラ・クレトンが良い。

 出来云々とかじゃなく<観るか><観ないか>、選択肢はその二つなのかもしれない。
瑞々しい映像と共に切り取られた青春がまぶしい。ぴかぴか(新しい)

フォト



『スカイラブ』

 このタイトルにピンと来る方は“それなりの世代”か天体ものに関心があるかだと思われるが、<スカイラブ>とはアメリカ初の宇宙ステーション計画の名前で、1979年に大気圏再突入時に「どこに落ちるか」で騒ぎを起こしたことでも記憶される。
だからといってこの映画は宇宙開発物でもSFでもない。ふらふら
フランスに住む、ごく一般的な親族が集う話。

 現在は母となりよき家庭を持つアルベルティーヌが、家族旅行の際にふと当時を思い出す。
1979年の夏、郊外に住む祖母の誕生日を祝うためにバカンスをかねて集まる親戚の姿が描かれるが、見た感じは日本で言うお盆の里帰りに近いか?

 どこの国でも似たようなものだろうが、親戚づきあいは簡単ではない。あせあせ
最初こそ<偽善的仮面の姿>を見せるが、奇天烈人間たちの本性が次第に明らかになる。

 宇宙ステーション<スカイラブ>の中も<家族>のような空間だったのではないか。
それが<バラバラになって>落っこちてくるということが暗喩でなくてなんであろう。
いつどこに落ちるか分からない不安は、家族のことであれ自身のことであれ、頭上の重石となってのしかかっている。蟹や羊などの使い方もまた然り。

 こんな不安な時代だからこそ、なりふり構わず家族のつながりを大切にするべきという見解は個の強いフランスらしい。(笑)
少女の<甘酸っぱいひと夏の思い出>と共に、見ているこちらもノスタルジックな気分にさせられる。

フォト


 しかし、こじんまりとした劇場で宣伝もあまりされていないのに、観客席には若い(オシャレな)女性客が多かった。
見た感じはシネフィルには見えないのだが…。(偏見?)

どこかの映像学校の生徒かな?うまい!
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