mixiユーザー(id:11939455)

2013年04月21日15:03

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『リンカーン』

『リンカーン』

 ねじれ国会は厄介なもので、法案一つ可決するのに一苦労。
冒頭のシークエンスからは、アメリカ史上初の黒人大統領オバマの姿が見て取れる。
これは歴史を扱いながら現在の政権を見据えている。オバマ(民主党)政権も下院の過半数が共和党員のため法案が通しにくいと聞く。(日本ほど政党の締め付けは厳しくないと聞くが…)

 題材のリンカーンは言わずとしれたアメリカ合衆国歴代でもっとも人気の高い大統領。
しかし、人格的に申し分ないとしてもそれだけで歴史的評価には繋がらない。
奴隷解放の法案をいかにして通過させるか…。有名な演説シーンや派手なアクション部分は控えめにして、ほぼこの一点に集約されるのは過去のリンカーン映画と一線を画す。
世界の大国のリーダーでありながら、一方では家庭人という立場にあり、理想と現実の間で葛藤する姿に人間<リンカーン>が写し取られていたと思う。

 大統領を演じてアカデミー賞男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスの演技についてはいまさら言うまでもない。
妻を演じたサリー・フィールドや急進派タデウス・スティーブンス役のトミー・リー・ジョーンズらがノミネートされたのも納得の出来。終始リアルな展開の中でトミー・リーが見せるファンタジーともいえそうなシーンにはスピルバーグ映画だったことが思い出される。

 スピルバーグ映画常連の撮影(ヤヌス・カミンスキー)や音楽(ジョン・ウィリアムズ)も見事な仕事振りだが、とりわけ印象に残るのは脚本家トニー・クシュナーの力量。
それもディベート能力の高さだ。
頓知とも知恵比べともいえそうな理論をたたきつけ、難局を乗り切る強かさを垣間見せるのには唸らされた。
もしも自分が大統領だったらスピーチライターとして即雇用。(笑)
骨太な展開も好感が持てた。

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 ただ、やはり日本人には馴染みのない出来事も多く、政治用語も乱発なので、字幕を追うのに精一杯になる瞬間もあったことは否めない。あせあせ
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