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2012年12月22日16:59

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『東ベルリンから来た女』

『東ベルリンから来た女』

 東西ものの一つであるが、政治的な対立を超えたヒューマンドラマ。
人として生きることは、どの道を選択すべきなのか、我々にも突きつけられる問題。
主人公の女医バルバラの決断に強い感銘を受ける。

 時代はベルリンの壁崩壊の9年前の設定。
ちょうどモスクワオリンピック開催時期で東西の緊張感の高まりを見せている頃という背景があってなのかもしれないが、常に<シュタージ>の監視下に置かれているピリピリしたムードが良く出ている。

 今日の視点から見れば、かつての<東ドイツ>は暗くて闇の中に置かれていたような受け止め方をされているかと思うが、はたして本当に閉塞感しか持ち得なかったのか?
無論、監視の目という<自由>を奪われていることは耐え難い苦痛であろうが、限界状況下でも自分の使命を尽くすことは可能ではないかと問いかけられているようだ。
(何かにつけて責任転嫁している自分にとっては頭がイタイ話。…苦笑)

 画面に集中させるためか余計な音楽が廃され、結果的に各キャラクターの芝居…とりわけ眼に注意が行く。
だれも信じられなくなり警戒しているバルバラの眼、同僚医師アンドレのやわらかいまなざし、シュッツの冷たい視線、患者ステラのおびえた目つき、そして決断したバルバラの眼力…。
<眼は口ほどに…>ということわざを思い出さずにいられない。

 少し不満なのは、スリリングではあるがバルバラ自身の中でしかハードルが存在しないかのように思えること。ヒッチコックではないが、“爆弾”は爆発させないとモヤモヤ感が残る。
また完全なる孤立の中での決断ならもっと崇高だろうと思えたことだろうか。

フォト


試写会@シネマート六本木
(蛇足ながら、空調がうまく行ってないのか、途中からやたらと暑かった…。隣の男性は服を脱ぎ始めるし、喉が渇いた。)ふらふら
来年1月19日よりル・シネマにて公開。

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