色々あって今日の夕刊（11月30日）を開くのが
すっかり遅くなってしまったけれど、開けてびっくり。
9面の全面広告に『ロックオペラ モーツァルト』の広告特集として、
主演の山本耕史くんと演出家フィリップ・マッキンリー氏の対談！
ちなみにこの頁はローソンチケット×AERAの企画。
朝日新聞読者のみのローソンチケット特別予約受付のお知らせと、
この対談がAERA（朝日新聞出版）12月17日号（12月10日発売）にも
掲載予定とのお知らせが。
ああ、いよいよ広く一般に周知するための広告も増えていくんだな。
いつの間にか上演まであと二ヶ月ちょっとに迫ってきたのだ。
対談記事を抜粋してみる。
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─フランス版の舞台は、オペラのような豪華なセットと衣装に、
ロックバンドの生演奏で、ダイナミックだが、日本版は？
マッキンリー：
「日本の舞台は、フランス版と異なる、新しいものになります。
セットは『抽象的』に。
サリエリとモーツァルトが絡む部分など、音楽も新しいものを加え、
二人の関係をもう少し掘り下げたい」
─今回は山本耕史さんと中川晃教さんが、ダブル主演で
モーツァルトとサリエリを交互に演じるのが話題
マッキンリー：
「主演のモーツァルトを二人で演じるダブルキャストはよくありますが、
対照的な2人を交互に演じるというのはとても珍しい。
このこと自体が新しい挑戦になると感じています。
片方が演じているときに、片方が観察することができる。
これは競争というよりコラボレーションなのですね。
お互いの経験をシェアすることで、
どんなものが生まれるか期待しています」
耕史：
「フィリップと同じく、とても楽しみです。
演じ分けには特に心配はないですね。
僕はステージを降りた途端に自分に戻るので、
次の日まで役を引きずるということはないんです。
稽古のときには可能性を全部試して、
演出家の方と話をしながらいろいろやってみます。
本番は中川くんと向き合って出てくるものなかから、
『これにしよう』と決めていく感覚なんです」
─モーツァルトとサリエリのナンバーの魅力は
マッキンリー：
「どちらが好きという優劣はないですね。
今回の舞台で演奏する音楽はモーツァルトのほうが多くて、
シンプルなメロディーから複雑な曲まで、ロックとの融合は絶妙です。
一方、今作で取り上げるサリエリの曲は怒りに満ちています。
モーツァルトの音楽の美しさを評価しながらも、
ねたみで引き裂かれるんですが、
その情熱から生み出された音楽もまたパワーがあって好きなんです」
─山本さんはモーツァルトとサリエリ、どちらのキャラクターに共感するか
耕史：
「やっぱりモーツァルトですね。
僕も生まれたときからこの仕事をやっていて、共通性を感じます。
特別な意識はなく、まわりの人たちが台本を読み込んだり、
芝居に対して自分の考えを示したりしているのを見て、
なぜそんなに難しいことをやっているのかなと思ったこともありました。
あるときからまわりの人と揃えて何かを作っていくことも大切だと思って。
大人として学んだということもありますが、
僕の思いとして、俳優はどこか子どもみたいに
アイディアが溢れんばかりになっていないといけない、
と思っているところがあるんですよ」
─サリエリの嫉妬や羨望など、男の葛藤が色濃いドラマだが、
この作品のテーマは？
マッキンリー：
「モーツァルトは怖いもの知らずでサリエリは怖がりな人。
何が怖いかといえば、未知なるもの、新しいものへの恐怖ですよね。
規格に沿ってあるべき道でなければならないと思っている。
しかし、クリエーティブであるためには、新しいことをしないといけない。
俳優さんたちには、
『もしレディー・ガガだったら、どんなモーツァルトを演じるか』
と問いかけていますが、この舞台を通じてそのくらい新しいことを発見し、
自分の枠を広げてほしい。
それがアーティストとして成長することだと思う。
主演の二人（山本さん、中川さん）は、その情熱を持っている人たち。
モーツァルトとサリエリの関係は、
アーティストが持っている勇気と恐怖心だと思います」
耕史：
「一歩踏み出さないと新しいことは絶対できないですよね。
お客さんが見慣れてしまったら、
それと違うものを作っていかないといけないと僕は思います。
サリエリ的恐怖心がないかといえば、もちろん常にあるのですが…。
でも、恐怖をかなぐり捨て、克服するために怖いもの知らずになる。
誰しもが抱える感情だからこそ、観に来ていただいた方にも
きっと共感してもらえるはずです。
モーツァルトやサリエリの姿を通して、
『挑戦するからこそ面白いんだ』ってことを、
感じていただければうれしいですね」
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新たなる挑戦。ああ、楽しみ！
”対照的な2人を交互に演じるというのはとても珍しい”
とマッキンリー氏はおっしゃっているけれど、
そういう演じ分けなど歌舞伎なら日常茶飯事で、
殺るほうと殺られるほうを、同じ役者が早替わりしたりする。
そういうのって大好きなのだ。
お互いが影と光のようにくっきりとあぶり出される妙味。
来年2月が本当に待ち遠しい。
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