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2012年10月09日23:32

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第9回ラテンビート映画祭『ヴィオレータ、天国へ』

第9回ラテンビート映画祭『ヴィオレータ、天国へ』

 今年のラテンビート映画祭、最後の一本は横浜で…。
(なぜか東京会場での上映がなかったため。)あせあせ
…ということで<ブルグ13>デビュー。(大げさ)

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新宿バルト9と同系列ながら違いもある。
まず売店のメニューが違う。
バルト9は<コカ・コーラ>なのにブルグ13は<ペプシ・コーラ>www
それと座席の袖のカップホルダーが一つのシートにつき両サイド付いているということ。
どちらを使うかで迷ったり、肘と肘のぶつかり合いもしなくて済むのでこれは良い!(笑)


 さて、本題。

 チリを代表するフォルクローレ歌手ヴィオレータ・パラの波乱万丈の人生を描いた本作。
1973年のチリの軍事クーデターでは彼女の歌も封印されたが抵抗運動のシンボルとなったくらいに人々に愛されたという逸話も残る。
生まれ育ちの厳しさがアイデンティティを作り出したのか、昔の日本でもあったような暮らしぶりと叩き上げ人生を感じさせる。

 父親が教員をしていたという影響か地方に眠る伝承曲の収集にも力を入れていたアカデミックな一面もうかがい知れ興味深い。
また、旺盛な探究心からか活動はフォルクローレ歌手という範疇を超えて広がってゆく。
自己表現できるものならば何であれ良かったのだろう。
劇中のインタービューを聞くと、(無論、プライオリティの上位ではあろうが)とりわけ歌に固執していたわけではないようにも思える。

 しかし芸術家にはありがちな<プライドの高さ>が時として邪魔をし、他人を遠ざける。
幼少時に天然痘にかかり後世<痘痕>が残ったことも人格形成に与えた影響は少なからずあるに違いないが…。
もしも平和で穏やかな家庭環境で育ったら、この稀代の歌手は存在し得なかったんだろうと思うと複雑な心境だ。
求めても与えられない答えを探していたのならヴィオレータの終着点は必然だったのかも知れない。

 情熱が突き動かしているかのようなヴィオレータを演じたフランシスカ・ガヴィランが圧巻。
役者本人の声なのか不明だが、力強い歌声が心を捉えて離さない。

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 余談になるが、政治的背景が分からないとピンとこない部分もある。
米ソの冷戦が影を落としていると思われる。チリは1970年の選挙で社会主義政党が選ばれたが、あせったアメリカが裏で軍部に手を回し<民主主義奪還作戦>としてクーデターを支持したとかしないとか…。(笑)
民衆にとってアメリカは決して自由の国の象徴ではなかったということなのだろう。
1973年の軍事クーデターの発生した日が<9.11>というのもなんとも奇妙な符合。



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