三大映画祭週間2012
『ミヒャエル』
ハネケの匂いがする。
それもそのはず
『ピアニスト』『白いリボン』などのキャスティング・ディレクターとして関わってきたらしい。
そんなマルクス・シュラインツァーの初監督作品。
そういやハネケのファーストネームは<ミヒャエル>だったね。(笑)
冒頭から秘密を抱えた男が登場する…その秘密は次第に明らかになるが、ともかく展開がじれったい。
それが演出の狙いなのは百も承知だが、ハネケ師匠なら凡庸なシーンでもゾワゾワさせてくれるだろう。無粋だがそれを考えながら比較すると淡白な印象を受ける。
それでも状況が分かってきてからの後半は緊迫感を増す。
ありがちな演出ならば
<ここが転換ポイント>になると予想する点がことごとく肩透かしを食らわせるのは、さすがハネケに薫陶を受けているというべきか。
人間の歪んだ性癖をごくごく日常的な描写で描ききった手腕はユニークである。
とかく一般に理解しがたい動機を持つ犯罪者をモンスターと称して非人間扱いし、問題点を自分と異のものにしようとする怖さを今一度考え直してみるべきというメッセージなのだろうか。
まさにそれが神父(牧師かな?)のセリフにあらわされているのではないかと感じる。
カンヌ国際映画祭コンペティション選出
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