mixiユーザー(id:11939455)

2012年07月01日01:29

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『愛の残像』

『愛の残像』

 愛は人に力を与える反面、喪失によるダメージは計り知れない。
狂おしいまでに燃え上がった恋の炎はどこまでも人を変えてゆく。
はかなく壊れやすい繊細なキャラクター像を主演二人(ルイ・ガレル、ローラ・スメット)はよく体現していたのではないか。
二人寄り添いながらの幸福そうな寝顔が印象的。
…そう、この二人にとって幸福は眠りの中にしかないのがミソ。

 監督は<ゴダールの再来>とも呼ばれるフランス人<フィリップ・ガレル>。
確かにヌーヴェルバーグの芳香を放っていると感じる。

 強烈なまで陰影のついたキレのいいモノクロームの撮影が見事。
どのフレームを切り取ってもアートとなりうるのではないか。
色彩を排除したことで<純度>が上がった気もする。

 一方で、男女の恋愛について幾度となく描かれたパターンから脱しているとは思えず、さほど新鮮味を感じない脚本や演出に、これはいつの作品なのだと小首をかしげたくもなる。
作品の残像はちっともヌーヴェルではない…。

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