mixiユーザー(id:949383)
2012年03月18日23:23
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頼長と鸚鵡の死（3月16日のスタパ見学）
(注）今後の『平清盛』のドラマ展開を知りたくない方は、
お読みにならないでください。
第21回（5月27日放映）〜第22回（6月3日放映）の内容に触れています。
この一週間、106スタジオの撮影は保元の乱あたりと聞いていた。
乱前の第18回から最中の第22回までの場面を行ったり来たり。
未だ本放送では登場しないさまざまなキャストもちらほら分って来たが、
「保元の乱」はすなわち藤原頼長が消えてしまう時でもあるから、
どんな様子なのか気になって、そわそわしていた。
かなうものならば、頼長の最後は見届けたい。
もちろん哀れな死にざまなのはわかっている。
軍議で夜討を献策されたのに、
「上皇と帝の争いに夜討はふさわしくない」と法を順守する彼らしく反対した結果、
逆に相手側から夜討をかけられて惨敗し、矢に当たって果てるのだもの。
今現在の放映で怜悧冷徹な姿を見るにつけ、つくづくと世の無常を感じてしまう。
3月15日（木）にスタジオ見学したKさんから、
夜討前後の頼長場面の報告が来た時は胸が震えた。
彼女らしくツボをおさえた素晴らしいレポによれば、
この日の頼長撮影は以下の3場面。
�〔詁い舛鬚�けられたと報告を受ける（第21回シーン15A）
��評定場で夜討ちをしようとの武士からの提案を却下（第21回シーン5）
�０賁詭世韻董�慌てて逃げ出そうとする（第21回シーン32）
----------------------------------------
� 斃蠶洪化蝓�
乱の前、頼長は白河北殿に移っていて、
その私室に多くの書物とともに、あの白鸚鵡も籐籠に入れて持ち込んでいる。
御簾で囲まれた寝所。寝床に座り書物を繰る頼長。
部屋にはたくさんの書物、棚にも分類の紙端があったとか（細かい！）。
”この紙きれだけで「頼長部屋では!?」と推測した”というKさんに感服。
（図書館司書的には頼長に親近感
）
鳥かごの中には鸚鵡の餌セット（黒漆塗り丸型蓋付きケースと箸）もあり。
そこに為義が慌ただしくやって来る。
どうやら「夜討ち」を知らせにきたようで、
頼長はすっくと立ち上がり怒りの表情を見せる。
----------------------------------------
�◆敘魏亘姪舵渉蠑譟�
崇徳院、教長、頼長を前に為義や忠正、為朝などの武士が勢揃い。
為朝らしき人物が「夜討ち」を進言？
ここは頼長の長台詞。厳しい表情。
崇徳院が夜討ちをしないことを決定すると、頼長は一瞬にやり。
----------------------------------------
��【夜討翌朝の白河北殿】
燃え尽きた松明、朝方の白河北殿。
随身二人に守られ慌てて逃げ出してくる頼長
大きな鳥かごをお腹の所に両手で抱え、
怯えた表情で自信のかけらもない様子。
いつもの優美な動きからは想像もつかないドタドタ歩き。
今は鳥かごを掴む袖も乱れ、手首まで顕わになってもお構いなし。
敵に襲われる武士。鳥かごを抱えたままペタリと尻餅をつく頼長。
為義の家人鎌田通清が死ぬのを目の前にして怯え、身動き取れず。
為義は抜刀し、つばを飛ばすほど激しく台詞を言って、
ひとり屋敷を出て行く。
----------------------------------------
読んでいるだけでまざまざと情景が浮かんでしまった。
今まで徹底して優美に隙のない動きを積み重ねている分、
最後に迷子になった子どものような姿を見せることで、
そのギャップが深く印象づけられ、哀れが増すことは想像に難くない。
最後まで鸚鵡を手放さないのにも泣けてしまう。
本当に可愛がっていたんだなあ。
もうこれで頼長の撮影もほぼ終わりなのだろうなとは思いつつ、
やはり気になって翌16日少し早退してスタパに向かったところ、
モニター前にはKさんが泣きはらした目で立っていた。
この日は頼長の父・忠実の場面で、あまりの切なさに号泣してしまったとのこと。
それまでにKさんが観ていた撮影の様子を直接聞きながら、
その続きの場面を並んで観ることに。
3月16日の撮影。
----------------------------------------
・第22回シーン10、12
【忠実邸・夜】
夜の庭を見つめひとり座る忠実。すでに辛い思いでいる様子。
そこへ家人が何か知らせに来る。
おそらく頼長が表門にたどり着いたことだろうと思われる。
（史実では忠実は家の立場を考え、頼長に対して門を開かない）
一言二言答える忠実。家人は立ち去る。
一人になると、忠実は頼長に会うことが出来ない心情を吐露。涙涙。
・22回シーン14
【同じく忠実邸・朝】
そのまま夜を明かしたと思われる忠実は表情もなく、呆然自失の体。
家人が何かを告げにくる。
(すでに頼長一行は門前から姿を消した、ということか？)
心ここに在らずでぼうっと庭を眺めていると、
(おそらく)羽音が聞こえ、空に目をやると何か白い物が庭に落ちてくる。
見やる忠実の目が、それが何かを理解すると同時に焦点が合ってゆく。
慌てて裸足のまま庭に降り、それに近づき身をかがめる。
落ちてきたのは、やっとここまでたどり着いた息も絶え絶えの白い鸚鵡。
震える両手を差し伸べると、鸚鵡は最後の力を振り絞るかのように
忠実の顔を見て、すぐにパタリと頭を落とす。
一瞬驚いて手を引っ込めるも、その亡骸をすくい上げ胸に掻き抱く忠実。
溢れ出す感情あらわに慟哭。何度も「頼長！頼長！」と名を叫び、
その亡骸がまるで頼長であるかのように頬ずりをする。
----------------------------------------
私がスタジオ前に着いたのは、
死んだ鸚鵡を抱いて忠実が悲嘆にくれる別カットのあたりから。
國村さん、迫真の演技！
Kさんが泣いてしまうのもむべなるかな。私も涙腺が刺激された。
この鸚鵡は作り物で、何本かの透明な糸で操られていたけれど、
ぴく、ぴく、と苦しそうな胸の動きまで表現されていて、
本当に生きているよう。
思い入れて見ていると、その白い顔や、
閉じた眼のまわりのうっすらピンクがかったところまで、
哀れに果てた頼長に見えて来てしまう。
Kさんは「脚本の藤本さん、なんて優しいの！」と感極まっていた。
瀕死の頼長に逢うことも出来なかった忠実の切ない思いを、
最愛の息子の化身とも思える鸚鵡で表現してくれるなんて。
これで頼長の魂も成仏できるような気がした。
忠実ひとり芝居のこの収録はカットを変えて長く長く続き、
その間ずっと気持ちを切らさないでいた國村隼さんは大変だったと思う。
最後のリプレイを確認している顔もモニターに映ったが、
ぱっと笑顔になったのは、OKが出たらしい瞬間。
やれやれ、という表情。重いシーンお疲れ様でした。
これで國村さんはクランクアップかな〜と思っていると、
はたせるかな画面に花束が映った。スタッフも拍手しているのが見える。
この時モニターのすぐ前には私を含め耕史ファン三人しかいなかったけれど、
おお〜撮りきりだ、撮了だ、と盛り上がって画面に向かって揃って拍手。
花束を持って来たのは誰かな。衣装を着けているからキャスト？
…あ、あれ…えぇぇぇぇ！！
なんとそれは扮装姿の耕史くんだと分って三人驚愕！
一瞬分らなかったのも無理はない。
その衣装は、すっかり色あせ、こすれてごわついた感じで、
烏帽子は途中で折れ曲がり、あの完璧な麿化粧でもなく、素に近い感じ。
最後あたりの頼長は、こんなお姿になってしまうんですね。
役に入っていない素の表情で終始にこにこ。
受ける國村さんもにこにこで良い雰囲気。
Kさんに聞くと、その前日の第21回・逃げ出すシーンの衣装も、
いつもと配色パターン（上は紫、下は水色）は同系だけれど、
トーンが落ちて少し褪せ、素材も違うのかごわついた感じだったとか。
今日はそれより更に更に色調が褪せて見えるとのこと。
細かく変えて時間の経緯を見せるのだと思われる。
衣装に血糊などはついていなかったので、頼長の最後の場面はまだのよう。
扮装しているからには撮影はこれからだろう、とにわかに色めき立ったが、
期待をよそに、しばらくまた別の場面準備が垣間見られただけで、
無情にもモニターはぶつっと暗くなった。
閉館までまだ一時間近くあり、あきらめきれずにモニター前で待機したが、
その後そのままの状態で時間切れとなった。無念…。
このあと頼長クランクアップだったのかどうか分らずじまいで、
心残りのまま帰途につくことになった。
ところでちらっと見えた準備では、今度は生きている白鸚鵡が見えた。
スタッフの様子からすると、鸚鵡が空に放たれるところを撮るらしかったが、
先の場面からさかのぼって頼長が鳥を放つのを撮るのかな、とKさんが推察。
自分の代わりに父上の元に飛んでいっておくれ、と思いを託したのだろうか。
ぼろぼろになりながら。切ないなあ…
為義が献上したあの鸚鵡が、こんなに最後まで頼長に密接に絡んでくるとは。
脚本家・藤本さんの思いの深さが伝わってくるようだ。
でもこんな大事な意味を持ってくる鳥だというのに、
第9回「ふたりのはみだし者」に書かれていた頼長邸での餌やりの場面は、
あっさりカットされてしまっていた（12月の見学時に撮影されたのは見ている）。
鸚鵡にぞっこんという目付きの頼長、そんな頼長にぞっこん目付きの忠実、
そんな二人を苦々しげに見る忠通という、三人の関係もよく分る場面だったのに。
演出家も複数いてそれぞれ描き方が違うせいもあるだろうけど、
せっかく脚本が意味をこめて伏線をはっていても、
あちこちカットされて一貫性がなくなってしまうのは本当に残念。
お読みにならないでください。
第21回（5月27日放映）〜第22回（6月3日放映）の内容に触れています。
この一週間、106スタジオの撮影は保元の乱あたりと聞いていた。
乱前の第18回から最中の第22回までの場面を行ったり来たり。
未だ本放送では登場しないさまざまなキャストもちらほら分って来たが、
「保元の乱」はすなわち藤原頼長が消えてしまう時でもあるから、
どんな様子なのか気になって、そわそわしていた。
かなうものならば、頼長の最後は見届けたい。
もちろん哀れな死にざまなのはわかっている。
軍議で夜討を献策されたのに、
「上皇と帝の争いに夜討はふさわしくない」と法を順守する彼らしく反対した結果、
逆に相手側から夜討をかけられて惨敗し、矢に当たって果てるのだもの。
今現在の放映で怜悧冷徹な姿を見るにつけ、つくづくと世の無常を感じてしまう。
3月15日（木）にスタジオ見学したKさんから、
夜討前後の頼長場面の報告が来た時は胸が震えた。
彼女らしくツボをおさえた素晴らしいレポによれば、
この日の頼長撮影は以下の3場面。
�〔詁い舛鬚�けられたと報告を受ける（第21回シーン15A）
��評定場で夜討ちをしようとの武士からの提案を却下（第21回シーン5）
�０賁詭世韻董�慌てて逃げ出そうとする（第21回シーン32）
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� 斃蠶洪化蝓�
乱の前、頼長は白河北殿に移っていて、
その私室に多くの書物とともに、あの白鸚鵡も籐籠に入れて持ち込んでいる。
御簾で囲まれた寝所。寝床に座り書物を繰る頼長。
部屋にはたくさんの書物、棚にも分類の紙端があったとか（細かい！）。
”この紙きれだけで「頼長部屋では!?」と推測した”というKさんに感服。
（図書館司書的には頼長に親近感
）
鳥かごの中には鸚鵡の餌セット（黒漆塗り丸型蓋付きケースと箸）もあり。
そこに為義が慌ただしくやって来る。
どうやら「夜討ち」を知らせにきたようで、
頼長はすっくと立ち上がり怒りの表情を見せる。
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�◆敘魏亘姪舵渉蠑譟�
崇徳院、教長、頼長を前に為義や忠正、為朝などの武士が勢揃い。
為朝らしき人物が「夜討ち」を進言？
ここは頼長の長台詞。厳しい表情。
崇徳院が夜討ちをしないことを決定すると、頼長は一瞬にやり。
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��【夜討翌朝の白河北殿】
燃え尽きた松明、朝方の白河北殿。
随身二人に守られ慌てて逃げ出してくる頼長
大きな鳥かごをお腹の所に両手で抱え、
怯えた表情で自信のかけらもない様子。
いつもの優美な動きからは想像もつかないドタドタ歩き。
今は鳥かごを掴む袖も乱れ、手首まで顕わになってもお構いなし。
敵に襲われる武士。鳥かごを抱えたままペタリと尻餅をつく頼長。
為義の家人鎌田通清が死ぬのを目の前にして怯え、身動き取れず。
為義は抜刀し、つばを飛ばすほど激しく台詞を言って、
ひとり屋敷を出て行く。
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読んでいるだけでまざまざと情景が浮かんでしまった。
今まで徹底して優美に隙のない動きを積み重ねている分、
最後に迷子になった子どものような姿を見せることで、
そのギャップが深く印象づけられ、哀れが増すことは想像に難くない。
最後まで鸚鵡を手放さないのにも泣けてしまう。
本当に可愛がっていたんだなあ。
もうこれで頼長の撮影もほぼ終わりなのだろうなとは思いつつ、
やはり気になって翌16日少し早退してスタパに向かったところ、
モニター前にはKさんが泣きはらした目で立っていた。
この日は頼長の父・忠実の場面で、あまりの切なさに号泣してしまったとのこと。
それまでにKさんが観ていた撮影の様子を直接聞きながら、
その続きの場面を並んで観ることに。
3月16日の撮影。
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・第22回シーン10、12
【忠実邸・夜】
夜の庭を見つめひとり座る忠実。すでに辛い思いでいる様子。
そこへ家人が何か知らせに来る。
おそらく頼長が表門にたどり着いたことだろうと思われる。
（史実では忠実は家の立場を考え、頼長に対して門を開かない）
一言二言答える忠実。家人は立ち去る。
一人になると、忠実は頼長に会うことが出来ない心情を吐露。涙涙。
・22回シーン14
【同じく忠実邸・朝】
そのまま夜を明かしたと思われる忠実は表情もなく、呆然自失の体。
家人が何かを告げにくる。
(すでに頼長一行は門前から姿を消した、ということか？)
心ここに在らずでぼうっと庭を眺めていると、
(おそらく)羽音が聞こえ、空に目をやると何か白い物が庭に落ちてくる。
見やる忠実の目が、それが何かを理解すると同時に焦点が合ってゆく。
慌てて裸足のまま庭に降り、それに近づき身をかがめる。
落ちてきたのは、やっとここまでたどり着いた息も絶え絶えの白い鸚鵡。
震える両手を差し伸べると、鸚鵡は最後の力を振り絞るかのように
忠実の顔を見て、すぐにパタリと頭を落とす。
一瞬驚いて手を引っ込めるも、その亡骸をすくい上げ胸に掻き抱く忠実。
溢れ出す感情あらわに慟哭。何度も「頼長！頼長！」と名を叫び、
その亡骸がまるで頼長であるかのように頬ずりをする。
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私がスタジオ前に着いたのは、
死んだ鸚鵡を抱いて忠実が悲嘆にくれる別カットのあたりから。
國村さん、迫真の演技！
Kさんが泣いてしまうのもむべなるかな。私も涙腺が刺激された。
この鸚鵡は作り物で、何本かの透明な糸で操られていたけれど、
ぴく、ぴく、と苦しそうな胸の動きまで表現されていて、
本当に生きているよう。
思い入れて見ていると、その白い顔や、
閉じた眼のまわりのうっすらピンクがかったところまで、
哀れに果てた頼長に見えて来てしまう。
Kさんは「脚本の藤本さん、なんて優しいの！」と感極まっていた。
瀕死の頼長に逢うことも出来なかった忠実の切ない思いを、
最愛の息子の化身とも思える鸚鵡で表現してくれるなんて。
これで頼長の魂も成仏できるような気がした。
忠実ひとり芝居のこの収録はカットを変えて長く長く続き、
その間ずっと気持ちを切らさないでいた國村隼さんは大変だったと思う。
最後のリプレイを確認している顔もモニターに映ったが、
ぱっと笑顔になったのは、OKが出たらしい瞬間。
やれやれ、という表情。重いシーンお疲れ様でした。
これで國村さんはクランクアップかな〜と思っていると、
はたせるかな画面に花束が映った。スタッフも拍手しているのが見える。
この時モニターのすぐ前には私を含め耕史ファン三人しかいなかったけれど、
おお〜撮りきりだ、撮了だ、と盛り上がって画面に向かって揃って拍手。
花束を持って来たのは誰かな。衣装を着けているからキャスト？
…あ、あれ…えぇぇぇぇ！！
なんとそれは扮装姿の耕史くんだと分って三人驚愕！
一瞬分らなかったのも無理はない。
その衣装は、すっかり色あせ、こすれてごわついた感じで、
烏帽子は途中で折れ曲がり、あの完璧な麿化粧でもなく、素に近い感じ。
最後あたりの頼長は、こんなお姿になってしまうんですね。
役に入っていない素の表情で終始にこにこ。
受ける國村さんもにこにこで良い雰囲気。
Kさんに聞くと、その前日の第21回・逃げ出すシーンの衣装も、
いつもと配色パターン（上は紫、下は水色）は同系だけれど、
トーンが落ちて少し褪せ、素材も違うのかごわついた感じだったとか。
今日はそれより更に更に色調が褪せて見えるとのこと。
細かく変えて時間の経緯を見せるのだと思われる。
衣装に血糊などはついていなかったので、頼長の最後の場面はまだのよう。
扮装しているからには撮影はこれからだろう、とにわかに色めき立ったが、
期待をよそに、しばらくまた別の場面準備が垣間見られただけで、
無情にもモニターはぶつっと暗くなった。
閉館までまだ一時間近くあり、あきらめきれずにモニター前で待機したが、
その後そのままの状態で時間切れとなった。無念…。
このあと頼長クランクアップだったのかどうか分らずじまいで、
心残りのまま帰途につくことになった。
ところでちらっと見えた準備では、今度は生きている白鸚鵡が見えた。
スタッフの様子からすると、鸚鵡が空に放たれるところを撮るらしかったが、
先の場面からさかのぼって頼長が鳥を放つのを撮るのかな、とKさんが推察。
自分の代わりに父上の元に飛んでいっておくれ、と思いを託したのだろうか。
ぼろぼろになりながら。切ないなあ…
為義が献上したあの鸚鵡が、こんなに最後まで頼長に密接に絡んでくるとは。
脚本家・藤本さんの思いの深さが伝わってくるようだ。
でもこんな大事な意味を持ってくる鳥だというのに、
第9回「ふたりのはみだし者」に書かれていた頼長邸での餌やりの場面は、
あっさりカットされてしまっていた（12月の見学時に撮影されたのは見ている）。
鸚鵡にぞっこんという目付きの頼長、そんな頼長にぞっこん目付きの忠実、
そんな二人を苦々しげに見る忠通という、三人の関係もよく分る場面だったのに。
演出家も複数いてそれぞれ描き方が違うせいもあるだろうけど、
せっかく脚本が意味をこめて伏線をはっていても、
あちこちカットされて一貫性がなくなってしまうのは本当に残念。
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