『
J・エドガー』
9.11の影が見える。
強硬なまでに権力を行使し、人種や主義に偏見を持ち、己の信念のためなら暴走もいとわない…。まるでイラク戦争でブッシュ大統領が見せた姿のようだ。
FBI初代長官にして、科学捜査や指紋のデータベース化を推し進めた立役者。”正義”のためには手段を選ばず、また自己の保身のためにも非合法な手段をとったというJ・エドガー・フーバーの人となりに迫る映画。
フーバー長官が回想録を語る形式で構成されるが、20代から最晩年まで演じきったディカプリオの熱演が光る。もっともこれはメイク・スタッフの力もかなりあると思われる。
願わくば
声にもシワがほしかったところだが…。
秘書ヘレン・ガンディを演じたナオミ・ワッツの自然な老けメイクは見事。
「フーバー行くところ姿あり」の補佐役
クライド・トルソン役の<アーミー・ハマー>が印象に残る。
『ミルク』の脚本を手がけたダスティン・ランス・ブラックがペンを取ったというのは納得。
フーバーは自身の信じる(信じたい)国家像を守るために奔走するが、あまりに独善的でダブルスタンダードな姿に戸惑う。
得てして権力を握る人物とはそういうものなのかもしれない。
危うさを警告しながらもイーストウッドは人間的な影の部分を描きたかったのだろう。
偉人としてではなく、コンプレックスを持つ一個人として描き出すことに成功していると思う。
誰しも光と影を持つ。
イーストウッド組の名カメラマン<トム・スターン>の陰影の強い画面も裏付けるようで興味深い。
さりげなく主張を織り交ぜながらも、とりわけ結論づけた描き方をしないイーストウッドの老練さを感じる。
閑話休題。
ギリシャ・ヨーグルトなるものを食す。
パッケージに「
濃密」とあるが、確かに粘度が高い。
思いのほか酸味は少なめ。
「はちみつ」が添付されていたので使ってみることに。
溶けにくいのが難点だが、マイルドな甘さになる。
なんでも「はちみつ」の酸(グルコン酸)は、整腸作用のあるビフィズス菌を増殖させるという話で、添付される根拠があるようだ。
本当か嘘かわからないが、うまいので騙されてみるか。
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