496 大阪市電2672発見

山の中で大阪市電2672発見。以前から気になっていたのですが、近所の丘で営業している茶店（古いですね）の裏手で大阪市電らしき車体が藪の中から覗いていました。決着をつけるべく出かけたついでに立ち寄りました。

全く保存の意思は無いようで、まるで廃墟。中を覗くとボロボロの調理テーブルなど。驚いたことに40年以上経過した外観はあんまり錆びていません。ローカル私鉄の廃車体とは違って、大阪市交通局の塗装は最後までしっかりしたものだったのでしょう。

真冬の夕方、茂った藪の中で2672号は何を考えているのでしょう？　40年以上昔、朝は元気な子供達を満載、昼間はバリッとスーツで決めたビジネスマン、夕方は買い物籠を提げたナニワのオバちゃん、夜は酔っ払いどもを乗せて新鋭流線形市電は浪速の都大路を我が物顔に走っていたことでしょう。

幸運に恵まれた14輌の仲間は広島電鉄に移籍し、そのうちの9輌は冷房化改造を受けて元の大阪市電色で今でも現役です。