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2010年06月29日01:10

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カトリック大磯教会(『Mother』第10話〜最終話ロケ地)

奈緒と引き離された後、継美が送られた児童養護施設「道南白鳥園」。
第10話と最終話に登場したこの場所は、ロケ地ガイドによれば
神奈川県大磯の「カトリック大磯教会」(神奈川県中郡大磯町東町2-7-1)。

http://loca.ash.jp/info/2010/d201004_mother.htm
→ロケ地089

まだドラマの余韻にとっぷりひたっている身としては、
彼女が今もそこで暮らしているような気分で訪れてみた(6月26日)。
新宿から小田急線で藤沢へ。
そこから東海道線に乗り継いで4駅(JRを乗り通す方が高くつくので)。
うちを出てから2時間弱。結構な小旅行。

教会のHPから簡単な地図はプリントして来たが、
念のため駅左手の観光案内所で確認。
「大海水浴場へようこそ」という「Oiso Beach」のアーチがかかる坂道を下り、
町立大磯図書館の前を過ぎると、じきに国道1号線に行きあたる。
道幅はそう広くない。
この国道を左折してまっすぐ進み、バス停の山王町、長者町を過ぎ、
道が二股に分かれる長者町の信号のところで右折。
ちいさな道の先に鳥肉屋さんがあるところで左折、最初の路地を右折。
道の先に遠く「大磯高校」という文字が見えるけれど、
高校の手前にあらわれるのがカトリック大磯教会。
http://www.scn-net.ne.jp/~cathoiso/
ここまで歩いて15分ほど。さしたる道のりではない。

いささか面喰ってしまったのは、門や建物への距離が、
思ったよりずっと小さくて狭いこと。
10話で継美ちゃんが車から降り立ち、
門の前から施設を眺めるところでは、
かなり広大な敷地に見えたのだが、これもまた映像マジック!
左右の門柱の間は、せいぜい2メートルちょっとくらい。
庭に立つ白いマリア像も奥の建物も、
箱庭の世界のようにこじんまりまとまっている。

広角レンズで撮影すると、
近くのものはより大きく、遠くのものはより小さく写るから、
肉眼で見るより遠近感が強調され、デフォルメされるのだ。
ゆずり橋を実際に見た時にもびっくりしたけれど、
すごく不思議な感じ。
まだまだ年端のゆかぬ継美ちゃんの視点に合せて、
かなりローアングルで撮影していることにもよるのだろう。

門柱の向かって右側に「カトリック大磯教会」という表札。
ドラマの画面では、こちら側は写さず、
左に「道南白鳥園」という表札を付けて撮影していた。
入って左手のテニスコートは補修中らしく、ローラーなどが置かれている。
右手に瓦屋根に白い十字架が立つ聖堂。
入口左手には両手を広げたやさしげな白いマリア像。
聖堂とコートの間を行くと、すぐに木造平屋の建物がある。
ドラマでは継美も含めた子どもたちが暮らす児童施設となっていたが、
教会HPによるとここは「信徒館」。
(*他のHPでは「神父館」と書かれたところもあったが、教会HPに従う)
もともとは小林喜一氏の別荘として大正13年に建てられたものとか。
教会は最初、大磯町の東小磯に誕生し、1953年にここに場所を移し、
7年後に現在の聖堂を建設して今に至っているとのこと。

聖堂のわきには何台か子どもの自転車が停められ、中から歌声が聞こえた。
土曜日の午後1時半からという教会学校の行事が行われているのだろう。
信徒館の建物は木々に囲まれ、緑に彩られて心休まるつくり。
入口左側手前には小さなテーブルとベンチが置かれている。
あ、ここは6月18日の「CAPTEIN!TV」で、
撮影合間の愛菜ちゃんと耕史くんが腰掛けていたところだな。

入口は網戸のドアだけになっていたので、
そっと玄関あたりをのぞいてみたら、
ドラマでの施設玄関場面で見た通り、左手に丸い鏡がかかっていた。
でも印象的だった、正面壁の聖母子像モザイク画は見当たらず。
それは撮影時だけの小道具だったようだ。

聖堂と信徒館の間を通って、建物の反対側に回ってみると、
こちらは松の林があって、緑の庭とサンルームが見える。
継美ちゃんはこの庭に面した場所で月を見ながら電話していたのだっけ。
お庭で皆と大縄跳びなんかもしていたなあ。
シンプルながら下見板や鎧戸などが素敵な横長の建物は、
ゆったりとして心地よい雰囲気。
ドラマのなかで食堂として使われていたテーブルは、
ここの教会学校の行事でお菓子を作ったりする時も使われているようだ。

そのうち聖堂での催しが終わったらしく、子どもたちの元気な足音が、
ばたばたと信徒館のほうに近づいてきた。何人かのお母さんたちも一緒。
「こんにちはー」と声をかけてくださったので、私も挨拶を返した。
入れ違いに聖堂のなかに入ってみると、靴を脱いであがる板の間。
窓ガラスは赤や黄色のはいった市松模様。
左右の壁に、十字を背負ってゴルゴタの丘に上るイエスの小さな絵が、
その時間軸に沿って何枚か飾ってあった。
入口近くにはイエスの横顔の掛け軸も。
落ち着いてなじみやすく、ほっとするような空間。
明るい緑のクッション(長座布団)のひかれた長椅子にしばし腰掛け、
心安らぐ時を過ごした。

到着した時は降っていなかった雨が落ち始め、
空はわりと明るいのに、そのあとずっとやまなかったが、
「♪なかなかやまないあめでした」などと
『あめふりくまのこ』をくちずさみながら、
なおしばらく大磯の町をめぐってみた。

駅の近くには有名な「エリザベス・サンダースホーム」を作られた
澤田美喜さんの記念館や、ホームから派生して出来た聖ステパノ学園もある。
http://www.stephen-oiso.ed.jp/rekishi.html
この孤児院が第二次世界大戦後、米軍兵士と日本人女性の間に生まれ、
見捨てられた混血児たちを育てた場所だということは知っていたけれど、
創設者の澤田美喜さんが岩崎弥太郎の孫娘だということは知らなかった。
元々は岩崎家の大磯別邸だった場所なのだとか。

気候温暖な景勝地、多くの別荘地がある場所だけれど、
こういう子どものための施設が存在した地で、
児童養護施設のロケが行われたのも何かのご縁なのだろう。
なんだか穏やかな気持ちになれた。
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