mixiユーザー(id:949383)

2010年01月12日00:08

732 view

雅観音

常に研究熱心な友人Kさんから、
またしても目からウロコが落ちるようなお知らせ。
『彼岸島』の和装雅のポーズは、如意輪観音に似ているのではないかとのこと。
なるほど!と思わずうなった。

彼女が言うのは、雅画像として最初に公開されたこの和装のポーズ。
http://www.oricon.co.jp/news/photo/71681/p00200912170102496001261036995L/
これを最初に観た時、そのうつくしさに衝撃を受けながらも、
片膝を立てるポーズが気になっていた。
監督が韓国の方だけに、
韓国の座り方で演出なさったのかなあなどとも考えていたのだが、
言われてみれば、この右膝を立てる座り方は、
如意輪観音の輪王座(りんのうざ)に似ている。
(ただし左右の足の裏を重ねるのが正式な輪王座)
http://www.kokufuku.org/img/entory_phot_35.gif

さらに、右手を曲げて、頬杖をつくようにしているのは、
思惟(しゆい)と言われるもの思いのポーズ。
如意輪観音さまは、どうやったら衆生を苦しみから救えるか考えていらっしゃるのだ。
本来、この観音像は手が六本あり、右に三手、左に三手なのだが、
これは右の第一手である「思惟手(しゆいしゅ)」。
左の方は、台座に手をついているから、
左の第一手である「光明山手(こうみょうざんしゅ)」か。
これは心の動揺を鎮める意を持つという。

吸血鬼の総統であり、悪の帝王ともいうべき存在の雅が、
観音さまのポーズをとっているというのも意表を突かれるが、
磐音やヘドウィグの顔が、表情によっては阿修羅像に似ているというのに続き、
耕史くんの仏像シリーズのようで、妙に感心してしまった。
仏でありながらもの憂げに悩んでいるような姿の如意輪観音は、
万能の存在ではないことを思わせ、親近感を抱かせるし、
妖艶な雰囲気もあって、人を惹きつけるというのもぴったり。
それにしてもこのポーズは偶然なのか演出なのか、
事情を聞いてみたいものだ。

ともあれこの像はあちこちにあるようだし、
今度近場の護国寺にいらっしゃる観音様のご尊顔を拝してこようかしら。
http://www.gokokuji.or.jp/NewFiles/New6.html
(追記)
*ご本尊のご開帳は毎月18日だそうです。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2010年01月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る