『
グレース・オブ・ゴッド 告発の時』
実際に起きた神父による児童への性的虐待をフランソワ・オゾンが真正面から捉える。
似た題材を扱いオスカーを受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』を思い出す。
幼少期に受けた性的虐待のトラウマと向き合い、告発しようとする被害者らの苦悩の姿を描く。
ともかくこれまでのF・オゾンらしくないタッチに驚く。
それだけシリアスなことと捉えているのかもしれない。
被害者だった少年らは大人になり家庭を持ちそれなりに社会に適合している者も少なくない。
それでも瘡蓋となっていてもかつての心の傷をなかったことにはできない。
何より子どもを持って気づく、他の子どもにも更なる被害が出ることは止めなければならないと。
単純に正義を振りかざすのではなく、神への信仰心と神父が与えた試練との間で揺れ動き葛藤する様が複雑にさせる。
小児性愛を抱える神父はアル中などと同じように“治療すべき病気”として扱うべきか、“犯罪者”として裁くべきか。
教会の抱える闇の部分も垣間見えて一筋縄ではいかない。
観たものはそれぞれに答えを探し求めるだろう。
(WOWOWにて鑑賞)
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