『
Mank / マンク』
映画史に燦然と輝く『市民ケーン』の脚本家“マンク”ことハーマン・J・マンキーウィッツにまつわる物語。
年季の入った映画ファンなら黙ってマストの1本と言えよう。
こういう映画を配信会社のNetflixが作るというのも皮肉なものだ。
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』とジャンル的には近いともいえるが、もっと地味で渋い作品。
アルコール依存症のハーマン・J・マンキーウィッツが苦闘の末『市民ケーン』を生み出す一端が見て取れる。
『市民ケーン』のインサイドストーリーであるものの単なるメイキングではなく、『トランボ』が逆境の中で理不尽と戦った人物の物語であるように本作も当時のアメリカ社会を通じて普遍的な民族差別・政治問題などを掘り起こす。
ただデヴィッド・フィンチャー監督は観客が『市民ケーン』を見ている前提で作っているようなので(初見でもそれなりには理解できるとは思うが)知っていると知らないとでは鑑賞に差が出るかも。
凝り性の監督らしく『市民ケーン』を思わせるモノクロ映像、モノサウンドに当時の撮影を思わせるスタイリッシュな作り。
オーソン・ウェルズ役のソックリ度など、ここまで近づけるならスタンダードサイズでやって欲しかったくらい。(笑)
脇を固める俳優たちの豪華さにハリウッドらしさが強調され、主演のマンクを演じたゲイリー・オールドマンがかすむほど。
12月4日よりNetflixで配信開始。
しかし、今年はコロナの影響でハリウッド・メジャー作品がさっぱり公開されなかったので、賞レースはNetflixなどの配信会社作品が独占状態になったりして…。
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