『
アルプススタンドのはしの方』
全国高等学校演劇大会で最優秀賞に輝いた戯曲の映画化。
一見して低予算で撮影されたのが分かる。
私には馴染の薄いキャストで、それゆえ本当の高校生かと思えた。
演劇部の仲良し二人と元野球部の男子生徒、それに優等生の女子生徒が甲子園アルプススタンドの「はし」から試合を見守る。
しかし夏の甲子園という設定なのだが、まるで夏らしくない。
汗をかく、かかない、の問題ではなく日差し(光源)と空がカットごとにばらつきがあるのがどうにも気になる。
青空と曇天が交互に目に入りそちらばかりに気を取られた。
部活動を通して挑戦の大切さを知る、まさに高校演劇らしい物語。
安心できる筋書きで清々しい余韻も残る。
映画じゃなく舞台で見たかった…と言っては野暮だろうか。
夏の甲子園大会と言いながらグランドは一切見せない。
演出の側面と予算の側面とがあったとは思うが、…舞台なら納得できるが、映画だと少々不自然にも映る。(他の客席や球場の裏が描かれるのでよけいに…)
馴染の薄いキャストと書いたが、役柄とはかなりマッチしている。
唯一苦手だったのは応援席で声を荒げる熱血教員。あの誇張された芝居も舞台なら納得できたかも。
負け戦には初めから挑戦しないことがさもクールであるかのような風潮に逆らい、愚直なまでの若さを見せつけるという“いい話”なのだが、どこかしっくりこないのは、既に飛び込む勇気がなくなりスタンドにさえもいられない自分の問題なのだろう。
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