『
フリーソロ』
ナショナル・ジオグラフィックが贈るアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門受賞作。
台風の計画運休の憂き目に遭い、鑑賞チケットを無駄にした苦い記憶が蘇える。(苦笑)
ナショナル・ジオグラフィックのチャンネルでテレビ初公開となったので鑑賞。
アメリカの有名なクライマー、アレックス・オノルドによる高所恐怖症の人には理解しがたい挑戦を撮影したドキュメンタリー。(苦笑)
なんとカリフォルニア州ヨセミテ公園にある“エル・キャピタン”という975メートルもの絶壁を命綱なしの素手だけで登攀しようというのだ。
足場もろくにないわずかなくぼみを利用しながら登る姿は狂気の沙汰としか思えない。
成功したところで得られるのは知名度が上がることと達成感くらいで、失敗した時のリスクと比べると割に合わないように思うが、そんなことを考える凡人は最初から挑戦しないか。(笑)
挑戦するアレックスにもリスクは大きいが、製作する方も相当のリスクを負っている。
万が一のことがあれば今の時代だからSNSで叩きまくられるに違いないし、無謀な計画と指摘されたら社会的信用も失うかもしれない。
興味深いのはアレックスの幼少期が語られるところ。
特別な人間ではなかったのに、好きなものに挑戦することで自分自身を変えていけたということ。
人は変われるということを実践した姿がこの挑戦に反映されている。
だからこそ赤の他人にも感動が伝わるのだろう。
入念な下準備から当日の直感まで細心にも細心の注意を重ねる姿に説明はいらない。
クライマー仲間である友人らの対応からどれほど大変なことに挑んでいるのが伝わってくる。
見応えある映像を撮影したのは『MERU/メルー』のエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チン。その撮影自体も見事なもので尻の下がソワソワする。
本作を見て闘争心を燃やすのはトム・クルーズくらいしかいないのではないか。(笑)
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