『
金子文子と朴烈(パクヨル)』
金子文子はとても純粋な人物だったのだろう。
脚色がどうあれ、そう思わざるを得ない。
大正時代の関東大震災で混乱や動乱を恐れた日本政府がアナーキストの朴烈とパートナーの金子文子に冤罪を着せる事件を追った映画。
都合が悪くなると弱者に責任を押し付けて逃げ出すのは権力者の常。
メンツばかり追求して真実とは向き合わない。
ウソをばらまき世間を先導するのは21世紀になっても変わらないのか。
幼少から日本で過ごしたという金子文子を演じるチェ・ヒソの日本語は中々のもの。
他の朝鮮人役の俳優らも健闘しているものの日本人役はいささか違和感も…。
(教養範囲ではあるが)
人に上下はないという意味の発言からも決して朴烈は日本全体を嫌っていたわけではないことがうかがえる。
大正時代の日本を舞台にしているが韓国映画。
大がかりなセットを拵えているのは(逆のことを思えば)見事なもの。
感情表現のやや大仰な抑揚が韓国映画らしさを感じさせる。
もっともそれだから見やすさを持っているのだろう。
とかく昨今の日韓関係を思うと裏読みもしたくなろうが、決して日韓の対立を目的にしている話ではないバランス感覚を感じる。
ログインしてコメントを確認・投稿する