『
田園の守り人たち』
2017年の東京国際映画祭では『ガーディアンズ』の邦題で上映され、観たかった1作だけに一般公開はとてもうれしい。
そんなわけでしばらくご無沙汰だった岩波へ…。
監督は『神々と男たち』のグザヴィエ・ボーヴォワ。
シネスコサイズにミレーの絵画のような見事なショットを映し出す。
第一次世界大戦下、男どもが出兵したため農村では女性たちが家を守り農作業に精を出す。
当然人出が足りないためよそ者の力も借りなければならない。
そんな折に表れたのが(フランス人という意味の)フランシーヌ。
わき道にそれるが、ナタリー・バイ扮する農園の未亡人オルタンスの名前の語源がラテン語でGardenという説もあるらしい。
女性たちのライフスタイルの新旧のせめぎ合い。
閉鎖的な村社会では不条理な行動をしても家を守ろうとする旧価値観と、家庭という形にこだわらない新しい生き方。
まさに現代人が直面していることではないのか。
家を守るために終始毅然たる態度でいたナタリー・バイがクライマックスで見せる表情にその答えがうかがえる。
種をまく行為が次世代への受け継ぎだとすれば、旧価値観の家庭の種は芽吹くことができるのだろうか。
昔ながらのフランス家庭を壊すのが敵国ではなく米国である可能性の示唆は興味深い。
ミシェル・ルグラン最晩年のスコアが甘く響く。
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