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2017年09月13日02:15

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『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』

 猫マジック…そう呼びたくなるホッコリする実話物。
薬物依存から抜け出せず、歌も売れないストリートミュージシャンがたまたま迷い込んできた茶トラと出会ったことで運命が大きく変わる。
原題の「A Street Cat Named Bob」は「欲望という名の電車(A Streetcar Named Desire)」のもじりらしい。

 親からも見放されたホームレス男の再出発物語としてはありがちではあるが、これが実話だというしモデルになった実際の猫が“猫のボブ役”を演じているのだから、猫好きなら点も甘くなろう。(笑)
主人公ジェームズを演じたルーク・トレッダウェイ(『アタック・ザ・ブロック』)には落ちぶれても憎めない愛嬌がある。

 人は弱い生き物、とかく何かに依存したくなる。
自立の厳しさと、見守る暖かな人間性の両面が感じ取れた間口の広い作品。
ホームレスを支える「ビッグイシュー」やロンドンの街の裏側が垣間見えたりするのも興味深い。
ほのかな恋心を寄せる女性の存在も善き助けになるが、一方的な存在ではないところに脚本の妙味がある。
支援のために与えられた部屋が我が部屋よりも立派過ぎて泣けるが、それはさておき…。(苦笑)
ネズミの穴をふさぐ書籍にまで遊び心を持っているのは感心させられた。

 社会派が見たら甘いかもしれないが、猫映画としてみれば十分「あり」だろう。
出来すぎにならない結末も実話ならでは。
猫のゴロゴロが聞こえるだけで許せる気分になる。(笑)
情けは人の為ならず…である、いや猫か。

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