『
20センチュリー・ウーマン』
マイク・ミルズの映画はいずれもタッチやキャストが好みに合う。
本作もそれにたがわない。
自身の父親を題材にした『人生はビギナーズ』のいわば対になる作品だろうか。
今度は彼の母親を題材にして、監督自身の青春を投影させたようなノスタルジックな作品。
記憶の中にある出来事やアイテムには、つい顔がほころんでしまう。
1979年、カリフォルニア州サンタバーバラでシングルマザーの息子として育つジェイミー。
15歳という子供から大人の入り口に差し掛かる多感な年頃に、世代の違う3人の魅力的な女性の手ほどきで大人への階段をひとつずつあがってゆく。
大恐慌時代の生き残りと自虐的に称する母親だが、当時としてはかなり先進的な考えを持っていたのではないだろうか。
まさにこの親あってのこの子ありだ。
アート面では“隣のお姉さん”ポジションのカメラマン・アビー(グレタ・ガーウィグ)の影響は小さくなかっただろう。
監督は男性なのにとても女性映画らしい印象を受ける。
得てして男性監督が作り上げる女性像ってステレオタイプになりがちなのに、本作では美化しないどころか、少しズレているはみ出し者たち。
三者三様の悩みを共有することがジェイミーの人生指南になっている。
エル・ファニング、グレタ・ガーウィグと魅力的な女優が並ぶが、GG賞にノミネートされた母親役のアネット・ベニングが飛び切り素敵だ。
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