『
ソング・オブ・ラホール』
ジャズにも民族音楽にも明るくないのだが、パキスタンの伝統音楽演奏家は存続の危機にあるという。
他所の世界と同じく後継者の問題もあろうが、国の政策やイスラム原理主義者の迫害を受け瀕死の状態。
廃れたパキスタン民族音楽を復興しようとしたイッザト・マジードが創設した楽団は活路をジャズの世界に見出す。
サッチャル・ジャズ・アンサンブルの誕生。
YouTubeに投稿された民族楽器による『テイク・ファイヴ』のカバーは瞬く間に世界を駆け巡り大評判となる。
そして天才トランペット奏者のウィントン・マルサリスは彼らをNYへ招待する、前代未聞のコラボのために…。
音楽もののドキュメンタリーではあるが、背景に政治・宗教的な課題が見え隠れするのが奥行きをみせる。
サッチャル・ジャズ・アンサンブルが広まるキッカケがネットであることはいかにも現代的。
演奏される音楽自体が魅力的で、うっかりすると問題点を忘れそうになるのは困ったもの。(苦笑)
結果的に根本的解決には至ってないように思えるのだが、それで良いのだろうか?
シタール奏者の<どや顔>も中々良かったけど、
天才トランペット奏者ウィントン・マルサリスの音には圧倒された。
ほんの数音だけで痺れるようなヴァイヴを感じさせる。
虐げられるパキスタンの民族音楽奏者が、弱者が発祥であり他者を受け入れてきたジャズミュージックに行きついたのはある意味必然だったのかもしれない。
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