『
クリード チャンプを継ぐ男』
ボクシング映画には傑作も多いから企画が立ち上がるのは意外ではないが、超がつくほど有名な映画の続編となれば話は違う。
イヤでも比較されてあらさがしされてしまうだろう。
(奇しくも同じ70年代に始まり“シリーズ7作目”となる某作品も上映中だ。…笑)
『ロッキー』シリーズは『ザ・ファイナル』で終わったと思っていたが、こんな形で継承されるとは。
ロッキーのライバルだったアポロ・クリードに息子アドニスがいたという設定で、亡き父親に変わってロッキーが鍛え上げるという。
『フルートベール駅で』で注目された新星ライアン・クーグラー監督と主演のマイケル・B・ジョーダンが再びタッグを組み伝説の映画の続編に挑む。
劇中でアドニスがロッキーを説得しようとする行為自体がクーグラーの行動とリンクするのがミソ。
長編は上記1本しかキャリアのない(打診した時にはまだ長編は1本も撮っていなかったという)監督に、自らの代名詞ともいえる『ロッキー』シリーズの続編を任せたスタローンの男気も作品にあっているし、また彼自身もそうして這い上がってきたことと重なって見える。
話のスタイルも『ロッキー』のレガシーが受け継がれているので往年のファンには楽しく見られるのではないか。
さりげないフィラデルフィアの風景だけで泣ける人が出てきても不思議ではない。
アドニスの挑戦物語と共に、ボクシング界から離れて孤独な生活を送る老いたロッキーにも活力を与える話になっている。
サポート役に回ったスタローンの芝居自体も抑えた渋い演技で好印象を受ける。
さすがにファイトシーンは臨場感あり、よく撮影されていると思った。
中盤のワンカット撮影のファイトシーンが白眉かな…。
ボクサーやリング・アナウンサーなど随所に本人が出演しているのもリアリティ向上に一役買う。
ツボを心得たスコアも魅力的で『クリード』シリーズの今後に期待が持てる。
年内の劇場鑑賞はこれが最後かな?
そろそろ恒例のベストを考えておくか…。
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