mixiユーザー(id:11939455)

2015年08月31日01:28

359 view

『しあわせへのまわり道』

『しあわせへのまわり道』

 NYには様々な人々が集まる。
それは肌の色や国籍だけではなく、思想も価値観も…。
しかし、違うからこそ思わぬ衝突や誤解も生まれかねない。

 幸せになりたいか不幸になりたいかと問われて不幸を選ぶへそ曲がりは多くはあるまい。
しかし、幸せになりたくとも道は容易ならないことは身をもって知っている。(苦笑)
裕福な生活で職業も書評家という肩書を持つウェンディ(パトリシア・クラークソン)は夫から三行半を突きつけられる。
一方、昼は自動車教習の教官をしながら夜はタクシー運転手というインド出身のダルワーン(ベン・キングズレー)。
生活レベルも宗教も何もかも違い、すれ違うことはあっても交わることなどなかった二人に交流が芽生える。

 人生の進路に迷った女性が、“教官”に道を教えられる。
…と、こう書くと安易な展開を予想しがちだが、そこは大人の映画。
若い情熱を燃やす短絡的な方法は解決にはならない。それらと比較される優しさや思いやりといった<回り道>が最終的には幸せへの近道なのだ。

 話の背景には、現代社会が抱える厳しい問題が存在する。
ただ、原作がエッセイだからか、お話はそれらの深刻さと乖離するような軽いタッチで描かれる。
(それがいいのか悪いのかはともかく…)
とかくシリアスな作品が多いように思われるイサベル・コイシュ監督(『エレジー』)しにしてはここまで軽いロマコメは意外な気もするが、本作は他人の脚本に“乗った”のだそう。

 運転の心得を人生のそれに置き換えてみせるのは、ベタだが響くものはある。
狭い車内や限られたマンハッタンという空間の使い方と“殻の破り方”が上手く生かされていたように思う。
行方が気がかりな事例もいくつか残るが、随所にみられる心情を表す色使いには、思わず笑みがこぼれる。

フォト

4 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年08月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記