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2015年04月15日00:22

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『ギリシャに消えた嘘』

『ギリシャに消えた嘘』

 人は世渡りする上で何が大切なのか。
あれやこれや色々と思いつくだろうが、逆に何が人生を価値あるものにするかと問い直せば答えは導き出せるだろうか。

 『太陽がいっぱい』の原作者パトリシア・ハイスミスの「殺意の迷宮」の映画化。
『ドライヴ』の脚本家ホセイン・アミニがメガホンを取り『裏切りのサーカス』のスタッフが参加しているということからも予想のつく、渋いというよりも古式めいたサスペンス劇となっている。

 アメリカからギリシャを訪れた年の差カップルを案内する青年が妙な三角関係に発展し、さらには殺人事件にまで至る筋運びだが、ギリシャの遺跡が比ゆ的にも多層的な面白味を加える。
また親子かと見まごう関係性も巧みに脚本に織り込まれているのは脚本家の力量を感じる。
P・ハイスミスの原作は未読だが、確かに『太陽がいっぱい』と共通する印象を受ける。

 中年紳士チェスター(ヴィゴ・モーテンセン)と青年ライダル(オスカー・アイザック)、互いに同じ匂いのするものはすぐに素性が分かるのだろう。
二人ともに“やっている悪事”は似たようなものだが、スケールと目的が違う点で運命を分けているように思える。
チェスターは貧しい出自で、金の力しか信じていない。かたやライダルは父親の教えで多言語を学習・習得している。つまり人にとって物と知恵のどちらが豊かにするかということなんだろう。

 古めかしい話だからこそギリシャロケの魅力は大きい。
パルテノン神殿はじめ、観光名所が作品の力になっている。
今どきのミステリーとは違い派手なアクションシーンは見られないが、小道具の使い方の上手さが光る。
しかし丁寧に作りこまれた世界だが、どこか物足りなさも…。
それは(個人的な好みかもしれないが)コレット役のキルスティン・ダンストを取り合うという点が納得いかないからなのか。(苦笑)
キャストでは怪しげなアメリカの実業家を演じたヴィゴ・モーテンセンが目を引く。

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 女優の好みさえあえば(失礼)、ミステリアスでツイストの効いた読書系映画を楽しめよう。
やはりギリシャには悲劇が似合う。
5 10

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