『
エクソダス:神と王』
旧約聖書の出エジプト記の映画化で、同題材は過去にも映像化されている。
現代的な点は<あからさまな超常現象>を廃していることだろうか。
不思議の範疇を“ギリギリあり”の延長上に設定している点ではないか。
(おかげでパニック映画かディザスター系のようにも見えるが)
その意味では『ノア 約束の舟』にも通じる演出だろうか。
あまりに有名な“原作”なので、筋は観る前から知ってるだろう。
兄弟同然に育った王の息子ラムセスとモーゼ。一つの予言を巡って不信から排除されたモーゼが反旗を翻すというもの。
宗教色を色濃く出さないのは個人的な思想なのかどうか不明だが、今日性という意味では頷ける。
しかもモーゼの目に映る<神>の存在自体も曖昧にしている点で、リアルさと折り合いをつけているように思う。
(それでもモーゼのエピソードといえば、
やはり“あれ”なわけで、それを期待した人には物足りないかも…)
ラムセスも露骨な悪玉というよりも素直に自分の実力を受け入れられない<弱い人間>として描いている点も親近感を持たせている。
ただ大筋が原作に沿ったものだからか、幾分冗漫にも感じなくはない。
とはいうものの、そこは映像派リドリー・スコット。
自身の作品として過去最高額という莫大な予算をつぎ込んだスペクタクル映像は圧倒的。
荒涼とした大地に数えきれない群衆…。
CGも併用しているがモブシーンの人海戦術はCGだけでは演出できない迫力がある。
兄弟同然という設定がエンドクレジットで感傷的になってしまった。
クライマックスの対決はリドリー自身の投影でもあったのだろうか。
時間の都合で2D字幕で拝見したが、3Dにすればよかったかなぁ…。

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