mixiユーザー(id:11939455)

2015年01月07日01:15

112 view

『おやすみなさいを言いたくて』

『おやすみなさいを言いたくて』

 いきなり脱線話で恐縮だが、ジュリエット・ビノシュとジュリアン・ムーアの共通点は?
どちらも人気実力を備えた女優ではあるが、いわゆるカンヌ・ベルリン・ヴェネツィアの世界三大映画祭の女優賞を制覇した現役女優が答えである。(ジュリエット・ビノシュはアカデミー賞助演女優賞までも!)

 自身の体験を基に映画化したというエーリク・ポッペがメガホンを取る本作で、円熟味を増した大女優ジュリエット・ビノシュの渾身の演技が見られる。
彼女が演じるレベッカは夫と二人の娘がありながら危険な紛争地に出てゆくバリバリの報道カメラマンである。

 おそらくレベッカを突き動かしているのは地位や名誉、金銭欲ではなく(それもあるかもしれないが)、啓発活動なんだろう。
その純真な思いは良く伝わるしごもっともと思う反面、留守を守る家族の気持ちにも共感できる。
「人類、皆兄弟」なんていうキャッチフレーズがあったが、その意味で言えばどちらの家族を守るのかという究極の命題と対峙するレベッカ。
一種の<戦争中毒>とも取れるレベッカの姿は『ハート・ロッカー』の主人公とも重なる印象がする。
言ってみれば(男ならありがちな)仕事か家庭かの問題でもあるが、夫よりも長女との関係性が肝。
やはり「可愛い子には旅をさせよ」なのか。

 比喩的と思われる箇所がいくつか目につく。
まず冒頭のシーン。絶望的な状況を示すかのように覆いをかぶせられた暗い中、わずかに見える希望かのような光の筋。
深く話に絡むわけではないが、家族の行き先を暗示する<猫>の存在。
これは中々興味深い。
猫を飼う前に二匹の候補から選択する幼い次女(ここでも選択を強いられる)。
存在と行動も意味深だが名前が特に…。
残ったのはどちらで、手放した名前が何だったかを思い返すと作家の狙いが分かるようだ。
あたかもマシンガンのようなシャッター音も心をえぐり取られたような気分にさせられた。

 ただジュリエット・ビノシュを見るための映画なら文句はないが、“レベッカ”には予想を超える答えが欲しかった気も…。
カメラマンが題材だからか撮影が飛び切りよい。

フォト


 蛇足の余談だが、この映画は角川シネマ有楽町で見たのだが、劇場のある建物はビックカメラのビルなんだよね。カメラ
今気がついた!(笑)
でも、これ見てカメラに購買意欲とかわかないだろうな…。(汗)

4 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年01月>
日 月 火 水 木 金 土
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の日記