mixiユーザー(id:11939455)

2014年10月10日00:43

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『Blue Ruin』

『Blue Ruin』

 日本では公開未定映画だけど、カンヌ国際映画祭・監督週間で国際批評家連盟賞を受賞というので…。(いずれやるかな?)


 世界中で止むことのない争い…。
どちらが原因か、悪いのはどちらか定かでなくとも報復には報復で…と個人であれ何であれ負の連鎖を止めることは容易ならない。
人には感情があるのだから、やられっぱなしは腹の虫がおさまらない。だが、辛くとも残された時間や命を大切に再出発することも大切なのではないだろうか。

 ホームレス生活のドワイトはバージニア州のサウサンプトンで親の仇うちだけを願って生きている。
気持ちは分かるが、仇討ちしたところで親が生き返るわけではないし自らも犯罪者となる。
それでもやり遂げたい。その決意は揺らぐことないのだが、それこそ報復の連鎖のはじまり…。

 ドワイトの両親殺害の罪で投獄されていたクレランド一家の男が出所してくるのだが、この一家は手におえない極悪一家。例えて言えば『あばしり一家』か『アニマル・キングダム』(笑)。全員イカレていてキレやすい連中。
自分は錆の浮いたボロ車で寝泊まりし、向こうは豪華なリムジンをかっ飛ばす。クズ相手ゆえ主人公の仇討ちに共感しながら見てゆくが、思わぬ秘密の暴露に戸惑いを覚える。
クズの様な彼らもまた家族であることに変わりない。

 ドワイトはホームレスのような風貌だが、素顔は意外にもどこにでもいそうな小市民。
これは報復行為には誰しもが陥りやすい罠であることの示唆なのだろう。
しかし、その行為と小さな満足感は釣り合うのか?

 静かに始まり説明も控えめな本作は見るものを集中させる。
展開を予想させながらスルリとかわすあたりは脚本にヒネリがある。
先入観を持たせて外すギャップが脚本術の妙。
脚本や撮影も兼ねるジェレミー・ソウルニエ監督の確かな手腕が光る佳作。
バイオレンスのリアルさはタランティーノなどに連なるのではないか。
小道具の使い方がうまく、まさに“身から出た錆”になる構図などはよく書けている。

フォト


コーエン兄弟作品やMUDとか憎めないダーティーものが好きな人にオススメ。

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