『
ジャージー・ボーイズ』
『シェリー』『君の瞳に恋してる』…、曲名は知らなくとも曲には聞き覚えがある。
それは誰かのカバーだったかもしれないが、遠い記憶に刻まれている。
ニュージャージーの極貧地区出身で大ヒット曲を連発し一世を風靡した“ザ・フォー・シーズンズ”の栄光と挫折の物語。
トニー賞受賞の舞台の映画化で、監督がクリント・イーストウッドとなれば、いやでも期待は高まる。
英国では「ロック・ミュージシャンかサッカー選手」にでもなれないと有名になれないなんて話も聞くが、60年代のニュージャージーでも似たようなものだったか。
舞台版の脚本家が映画でも脚本を担当し、キャストもフランキー役含め多くを舞台から引っ張ってきたとなれば、大きな崩れはないと予想がつく。
舞台がヒットし映画化されるケースはままあるが、俳優ががらりと変わるケースは珍しくない。
その点では舞台のファンも一安心だろう。
栄光をつかんだのちの転落や亀裂、家庭内の不破などこの手のアメリカン・ドリームものにありがちとはいえ、当のグループをよく知らないので興味深く拝見。
特にマフィアと関わり合いのあったことやリーダーの資質は意外である。
それぞれのメンバーがカメラ目線で独白する箇所はユニークな演出。
キチンと歌を聞かせてくれ全体に暖かなまなざしを感じさせるのも音楽好きなイーストウッドらしい。
映画ならではの編集のうまさが効果的。
マフィアのボスを演じたクリストファー・ウォーケンのいぶし銀的存在が光る。
西部劇でならしたイーストウッドゆえか男たちの厚い友情にはジワリとくるものがある。
個人的には『ショート・ショーツ(Who Wears Short Shorts)』との関わり合いにビックリ!
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