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2014年08月21日01:21

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『フィル・ザ・ヴォイド』

『フィル・ザ・ヴォイド』@三大映画祭週間2014

 結婚は人生の大きな節目。
相手によってその後の人生は大きく変わる。
だから誰しも納得いく相手を選びたいが、“運命の皮肉”がそれを許さない時もある。

 18歳になったシーラは運命と思える男性と巡り合い、結婚を期待している。
しかし、出産と引き換えに姉が突如他界する。
シーラの結婚が延期されたばかりでなく、嫁を亡くした夫の再婚で赤子を遠くに行かせたくない祖母は一計を案じる…。

 描かれる内容は古くからあるパターンで、展開はほぼ予想がつく。
悪人らしい悪人はいなくて、それぞれが「よかれ」と思って行動するのにうまくいかないジレンマ。
結婚は自分のためか、家のためかという選択に迫られるシーラの葛藤が見どころ。
この役を演じたハダス・ヤロンがヴェネツィアで女優賞を受賞。
繊細な役どころをよく表現していたと思う。
監督はこれが長編デビューとなるラマ・バースタインという女性だという。
なるほど女性ならではの視点かと思う。

 良くある話を特別にしているのはユダヤ教徒を描いている点だろうか。
『ジゴロ・イン・ニューヨーク』でも取り上げられていたが、結婚の取決め方法や未婚に対する見方などに独自の風習や思想に興味をそそられる。
おそらくこれがハリウッド映画なら展開も結末も違ったであろう。
正直、信仰心ゆえ自由がなくて大変そうだとも感じるが、逆にそれが彼女の強さにもつながっているのだろうと思うと中々深いモノも感じる。
映像の瑞々しさも特筆すべきか。

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