『
300<スリーハンドレッド> 帝国の進撃』
独特な映像美と悲壮感あふれる戦いで魅了した『300<スリーハンドレッド>』の続編。
前作の結末を考えると、主人公の変更はやむを得ないが、どうやって話を紡ぎ出すのかと思った。
フランク・ミラーによる原作のグラフィックノベル出版はまだ先のようだが、“サラミスの海戦”というアイディアがあるという。なるほど苦肉の策かとは思うが、続編というよりは並行した別の戦いを見せることで世界観に厚みを出そうということなのだろうか。
しかし、少数精鋭の前回の戦いと比べると、どうにも焦点がボケている気がしてならない。
まず、農民などの訓練されていないものを数で勝負と考えたようだが、それであっても鍛錬する箇所は欲しいし、また彼らの代表として…いわば顔となるキャラクターが欲しい。
敵側なら<ショッカーのみなさん>の一括りでもOKだが、味方がモブキャラで終わるのはいかがなものか。一応、史実を基に(参考に?)しているとはいえ、フィクションの要素が強い娯楽映画なら目配せが欲しいところ。
。
ジェラルド・バトラー演じたレオニダス王と比較するのは酷かもしれないが、
テミストクレス役のカリスマ性の乏しさは痛い。
スキリアス(だったかな?)の
息子のキャラ立ちも弱く感じる。
いや、全体に新キャラクターに魅力が乏しい…。
そんな中でただ一人目を引くのは
女性指揮官アルテミシアを演じるエヴァ・グリーンのヒールぶり。
この役のために生まれてきたかと思うほどのはまり具合。
見どころはCGによる海戦シーンかもしれないが、
アルテミシアとテミストクレスの“肉弾戦”も見逃せない。(笑)
色彩を抑えたダークな画面やスローモーションなどスタイリッシュな映像美は今回も見事に引き継がれているので、グロい戦闘シーンと美女が楽しめればOKなら“あり”かとも思うが、続編のための続編みたな印象も受ける。
前作で監督を務めたザック・スナイダーがスケジュールの都合で降りることになったため白羽の矢を立てたというノーム・ムーロ監督は映像美を引き継ぐことはできたが、俳優への演出は荷が重かったか…。
もっとも、製作サイドは3Dの効果を狙ったようなので、私のように2Dで見てしまっては価値が半減されるのかも…。アトラクション映画なのかな?
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