『
ディス/コネクト』
道具は使う人次第で役にも立つし、凶器にもなる。
本来は便利に…と生み出されたインターネット・テクノロジーのはずだが、時として不都合も…。
ネット社会の普及は、リアルな付き合いでは表面化しなかった闇をも生み出す。
互いが見えないゆえに本音をぶつけられるという利点もあろうが、逆もまた然りなのだ。
つながりたいのに傷つけあってしまう現代人のジレンマを『マーダーボール』のヘンリー=アレックス・ルビンが描く。
これまでもSNSやインターネットをめぐる問題は描かれてきて、そうしたものと共通するのだが、案外と身近な家族や恋人よりも見知らぬ誰かに心を開きたがるというのはツボをついている気がする。
エロライブ、いじめ問題、チャット、フィッシング詐欺、…こうした危険と隣り合わせでありながらも人は「誰かとつながりたい、誰かに理解されたい」という思いがある生き物。
一見、つながりのなさそうな人たちによる群像劇だが、実は思わぬところでつながっています…というのはインターネットの世界を象徴していて興味がわく。ヒリヒリするような感覚と余韻に加え、玉突き事故的な展開が
『クラッシュ』(ポール・ハギス)を想わせる。
身近な存在に向かって「
俺が一番理解している」なんていうヤツが実は一番わかっていないというところには頷ける人も多いのじゃないか。
いじめていた子にも闇が潜んでいることが根深さを語り、またそれを上塗りする保護者の存在…。
自分は常識人だと自負しながらも内心ダブルスタンダードな側面を持っている人にはブーメランとして戻ってくる。
出演はジェイソン・ベイトマン、ホープ・デイヴィス、フランク・グリロ と渋めの実力派俳優が顔をそろえる。アレクサンダー・スカルスガルドはさすが“今が旬”。
5月24日より 新宿バルト9など
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