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2014年02月18日23:35

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『三姉妹〜雲南の子』

『三姉妹〜雲南の子』

 昨年公開の映画だが、キネマ旬報のベスト・テン企画で再上映があった。
2月下旬号を購入すると、一回無料券がついているので、それで鑑賞。カチンコ

 異色の中国人監督ワン・ビンのドキュメンタリー三部作のひとつらしいが、他は未見。
ただひたすら映し出される日常は想像を絶する世界。
(『無言歌』のソフトを買ったのでいずれ見よう!『鉄西区』も興味はあるけど9時間は…ちょっとキツイ。)あせあせ(飛び散る汗)

 雲南省の山間部に住む三姉妹はわけがあって、近くに伯母や祖父はいるけど親は身近にいない。
勉強よりも野良仕事に明け暮れるほど貧困地域に住む家庭。
朝から晩まで家畜の面倒を見て、松ぼっくりや動物の糞を集める日々。
まさに戦中戦後の貧しい時代を生きた祖父母が語ってくれた記憶が呼び起こされる。
「学校になんか行かなくていい」「兄弟たちの面倒を見ろ」「畑仕事を手伝え」…そんなことが日常だったと聞く。

 しかし、この映画は国は違えど21世紀の話である。
携帯電話と工業製品が映らなかったら、にわかには信じられなかったかもしれない。
そんなに貧しい中でも子供たちは親に対する愛情を示し、自尊心を持ってたくましく生きているようにも見える。
見る人によってどう受け止めるか?
「互いに寄り添いあう素晴らしい姉妹」と映る人もいるだろうし、「子供時代に経験するべきことを取り上げられてかわいそうだ」という意見もあるだろう。どちらも本当だと思うが、いずれにしろ面白くないのは中国政府だろう。

 静かな体制批判映画。
表立っては一言も政府を批判することは言ってないが、おそらく中国政府が見せたくない現実が横たわっている。
まず、タイトルですでに分かるように(農村では間々あるらしいが)“ひとりっこ政策”に反していること。国民総生産(GDP)第2位にありながら、この貧困の現実があるということ。
ただ、淡々と現実を映し出すだけなのだが、あるがままの現実を見られるのが面白くないに違いない。

 それにしても終始食べるシーンの多いこと。
人も動物も食べる、食べる。もっとも彼らにとってそれこそが“明日”なのだから当然のことだろう。

フォト

ヒューマントラスト渋谷では明朝(9:50〜)にもう一回だけ上映があります。
(ソフト化は3月22日)



 ところで、6月から公開されるワン・ビンの新作ドキュメンタリーは中国の精神病院を扱った『収容病棟』というのだそう。これも面白そう!わーい(嬉しい顔)
なんたって<あの中国>で狂人扱いということは…つまり<そういうこと>なんだろうと。

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