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2014年02月11日01:40

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『フルートベール駅で』

『フルートベール駅で』

 アメリカに黒人初の大統領が誕生しようとしていた2008年の暮れ、ベイエリアに住むアフリカ系アメリカ人の青年が事件にあった。
そのフルートベール駅のホームで起きた事件は乗客らによって瞬く間に広がる…。

 2008年の大晦日から翌日にかけての事実に材をとった<ニュースの裏側>。
当時のニュースを記憶している人なら結末は知っているだろうが(チラシにも公式サイトにも載っているので秘密じゃないが)、意外と被害者の人柄までは伝わっていないのではないか。

 前科はあるものの、基本的に他人思いで優しい人柄のオスカーは、壊れかけた恋人との関係を修復して再起しようとしていた。
日本人も年が変われば運命(ツキ)も変わる…そう思うことは珍しくないが、あちらでも同じなのか?
オスカーは仲間と新年のカウントダウンに出かけて、思わぬ事態に巻き込まれる。
確かに彼の運命は大きく変わってしまった…。

 これが初の長編となるライアン・クーグラー監督は事件のことを知り、悲しみや怒り、無力感を覚えたというが、それは多くの人が共感を得るところだろう。オスカーの住む土地は比較的リベラルだというが、まだまだ根底には人種差別や偏見が根強いのかもしれない。
ただ、決して差別という社会問題を強調しているのではないと思う。むしろ、事件そのものが形骸化することで被害者の人間性が失われていくことへの恐れを抱いていたのではないか。
<恋人にはどういう存在だったのか>、<母親にとって理想の息子だったのか>、<娘にとってよき父だったのか>…、誰にでも置き換えることの出来る存在として事件を考えて欲しかったのだろう。

 キャスティングが良い。
主演のオスカーには『クロニクル』で注目を浴びたマイケル・B・ジョーダン。その母親にオスカー女優オクタヴィア・スペンサー、彼女がいると作品に落ち着きと重しが出る。
他にも恋人ソフィーナにメロニー・ディアス(『僕らのミライへ逆回転』)など皆がごくごく自然で、ドキュメンタリーを見るようである。その意味ではハンディカメラも効果的。

 どこまでがフィクションなのかは不明だが、おそらく犬のシーンは創作だろう。
なぜならそれこそが彼なのだから。
魂揺さぶられる一作。

試写会@シネ・リーブル池袋

フォト


 実はこれもtwitterのフォロワーさん(前とは別の人)から席を譲っていただいたもの。
情報が少なかったのですが、なんとなくつぶやきの内容から女性なのかな…とも、思っていましたが、現れたのは男性でした。
(物静かでおとなしい感じなので、そこが女性と思ったところかも)
私と同様に海外盤の『The Way Way Back』や『クロニクル』も購入していたようで、見ている作品は近いのかも?

フォト

 今日の試写会も監督のトークイベント付き。
さらには公開一ヶ月以上前(3月21日公開)という超プレミア上映。
なんでも舞台となったベイエリアは(ブラック系が多いとはいうものの)人種の坩堝なんだそう。
しかし、警官は白人が多いらしい。たらーっ(汗)

本作はインディペンデント系の映画祭として知られるサンダンスで作品賞と観客賞を受賞している。
(過去に3作あり、これが4作目)つまりプロも素人からも賞賛されたということだ。
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