『
プリズナーズ』
迷路、光、闇…自然と浮かび上がるキーワード。
エドガー・ライトが選んだ2013年のベスト10にも含まれている傑作サスペンス・スリラー。
監督は『灼熱の魂』でその名を脳裏に刻み込んだドゥニ・ヴィルヌーヴ。
幼児誘拐を題材に取り、
我が子の為なら人はどこまで鬼になれるのかということを喉元に突きつけられる。
タイトルの意味は、もちろん囚われた子どもたちのことであるが、一方では<我が子のためなら手段を問わず>という狂気にも似た感情に囚われた父親の姿でもある。
切れ者で献身的な刑事ロキに
ジェイク・ギレンホール、娘に盲目的愛情を注ぐ親ばか父ちゃんに
ヒュー・ジャックマン、その他にも
ビオラ・デイビス、ポール・ダノ、メリッサ・レオといった個性派実力俳優が脇を固める。
ヒュー・ジャックマンの入れ込み具合は半端なく終始テンション高めで、一方でギリギリまで感情を抑えストイックな芝居を見せるジェイク・ギレンホールの刑事役もしびれる。
大人と子ども、善と悪の中間に位置する役どころを演じるポール・ダノのハマり具合は最高。
迷宮のように入り組んだ事件に<光>と<闇>を生かした演出の巧みさが光る。
小道具や些細なアイテムの脚本への生かし方も実に上手い。
コーエン兄弟の作品でも知られるロジャー・ディーキンスのカメラワークも冴え、冷たい色彩も親たちの心の内を表すようだ。
案外と犯人像は早いうちに推測がついたものの、最後の最後までハラハラドキドキが止まらなかった。個人的にも今年のベスト10入りしそうな映画。
2014年5月3日より公開
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