『
メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』
ついに…というか、ようやくというかのIMAX初体験…しかも3D。
それは全てこの映画のため。
メタリカは同時代のバンドが次々とPVを作っていた頃も安易な制作は否定し続けるくらい映像化にこだわりを持っていたバンドだと認識している。
その彼らが満を持して劇場用作品を作ったというのはとても興味深い。
基本的にはライヴステージを撮影したものだが、<トリップ>というローディーの体験する不思議な(まさにトリップ)映像をからませた一風変わった音楽映画。
モンスターバンドとなったメタリカの一夜限りの特別なステージの幕開けに、<大切なもの>を乗せたトラックが到着していないということで、トリップ(デイン・デハーン)が取りに行く指令を受ける。その過程で体験する様々な出来事が曲にインスパイアされる形で表現されていく。
ほとんどセリフはないものの、デインがみせる存在感は確かなもの。
トリップが体験するダークな世界は幾分ステレオタイプに感じるが、巨大なステージセットは見所の一つであろう。
実際にバンド自身が使用したものをグレードアップしたとも聞くが、現実のライヴで体験することは中々難しい以上、ファンはこの機会を逃すのは勿体無いか。
30台に及ぶカメラを駆使したと言うだけあり、あらゆるアングルから撮影されており、普段お目にかかれないカットやラーズの顔芸(?)まで見るものを飽きさせない。
IMAX 3D専用に制作された狙いは良く分かる。
それはひとえに臨場感。
視覚的のも音響的にも全身をすっぽりと包み込み、観客は日常から彼らの世界に入り込む。
それこそトリップが映画の中で体験することと重なる。
観た人全てが一様に感じることかもしれないが、
“あれ”には何が入っているのか。
…という質問にラーズはインタビューで答えている。
「オレも知らないし、知りたくもない。」
おそらく本音だろう。
もちろん監督&脚本のニムロッド・アーントルは想定しているようだが、公言はしないそうだ。
ただ、それでいいと思う。
各人がそれぞれ胸のうちで感じられたらいいと思う。
私が感じたのは、終盤にステージで起きたアクシデントと関連があることなのかな、…と推測している。
巨大なセットのなかで見せるショーだが、一番大切なものはセットそのものではないということだろう。
メタリカファンならマストであろうが、むしろ<そうでもない人>の意見が聞きたい。
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