1970年のアメリカ映画を観て来ました。
実は鑑賞したシアターが変わっている。
グッチ銀座「
シネマ ヴィジョナリーズ」という有名ブランド会社のシアタールーム。
http://gucci-cinemaroom.com/
文化事業の一環で復元された名画を
無料で提供している。(←ここ大事。

毎月内容が変わります)
先月、ツイッターで知ったのだが、『ワンダ』は日本でソフト化されていないし、海外でも廃盤状態…。
2週間前から受付開始、<水・土・日>開催で20名限定。
告白します。グッチに入ったことはありません。
グッズも一つもありません。
めちゃめちゃアウェーの銀座のビルに侵入。(笑)
残念ながら入り口すら撮影の許可は出なかったので、内部の雰囲気はスケッチで…。
中では水以外の飲食は禁止。
ゆったりした二人がけのソファが通路を挟んで5段並んでいます。
個人的感想ですが、スクリーンが小さめなので、あまり後ろじゃない方が見やすいかも…。
『ワンダ』
エリア・カザンの妻であり、女優であったバーバラ・ローデン唯一の監督作品。
アメリカ本国ではまるで当たらず、日の目を見ることはなかったそうだが、フランスで大当たり。
イザベル・ユペールが配給権を買って公開させたそうだ。
確かに見て感じたのは、アメリカを舞台にアメリカ人が描いているにも関わらずフランス映画的印象が強い。英語で話しているのが不思議なくらいに!
現実にあった事件裁判の記事を基にしたというが、ウーマンリブが台頭してきた当時のアメリカで評価されないのは当然とも思える。
ヒロインのワンダちゃんはドン臭くちょっと頭の弱い子で、男に流されてしまっている古いタイプのダメ女パターンだから。
でも、今の時代から見ると、果たして「それが罪なのか」ということ。
単に能力の問題であり、自分の居場所を見つけられないだけで、個々の性質を無視して社会概念の押し付けだけで決め付けてもいいものか。
顔なじみの隣人には愛されているワンダだが、社会とか家庭とかの枠組みに入るとはみ出してしまう。
どうしようもないダメ具合だが、誰も石つぶてをもって彼女を追い払うことなんか出来やしまい。
偶然、知り合ってしまった強盗に引きずり込まれるように犯罪に加担してしまったりする愚かさも悲しいまでの彼女の生き方。「どんなことをしてでも自分を認めてもらいたい」という切実な思いが伝わる。
ヒロインを演じたバーバラ・ローデンの魅力が大きい。
即興的に脚本を現場で変更していったという噂が納得できるほど筋書きよりもキャラクター重視が感じられる。
一目見て分かるように相当な低予算映画で、音楽は一切なく、撮影も<ぞんざい>な印象で、妙にだらけた編集だけでもどうにか出来なかったのかと思わなくもない。
だらしないヒロインを描くためにわざと…とまでは思わないけど。(笑)
既成の枠を息苦しく感じる人には共感できる部分があるだろう。
(ヴェネチア映画祭 国際批評家賞受賞)
ところで、映画の出来とは別に画面のアスペクト比率がおかしい気がした。(合っているのだろうケド…)
それと字幕だが、文章そのものも問題ありだが、それ以前にセリフにもかかわらず<斜体>で<明朝体>はちょっとないな〜。(笑)
復元作業をしてこの程度ということはこれまでの素材がいかに悪かったがうかがい知れてしまう。
貴重な機会なので、興味のある人はどうぞご覧になってみてください。
写真は撮れなかったけど、お土産にもらった(いいんだよね?)パンフレットがこれ。
映画ファンにはいいアイテムじゃないかな?
今後も様々な名画が上映されるみたいなので、気になる作品があったらまたのぞいてみようかな?…思いっきりアウェー感がきついけど…。

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