『
ファントム 開戦前夜』
もし、第三次世界大戦が起きていたら…、その手の仮想戦記は数知れず。
だが、これは本当に<可能性があった>冷戦時代のエピソードを基に描かれている。
'60年代末の東西冷戦下、核ミサイルを搭載したソ連の潜水艦が太平洋から忽然と姿を消す。
そのミステリーの裏側を手に汗握るタッチで描いた作品。
(ただし、
ソ連側から描かれているのに全員英語を話すが…笑)
潜水艦映画にハズレなしと言う意見を目にしたこともあるが、なるほど傑作が生まれやすい分野かもしれない。
それはとりもなおさず、密室空間の緊張感や心理戦に持ち込みやすい状況にあるのかもしれない。
サンディエゴ海事博物館にある当時の本物のソ連潜水艦を使うなどリアルさにこだわった描写は説得力がある。
身元不明で配属されたデイヴィッド・ドゥカブニーがリーダーを務める特殊工作員チームの謎と<ファントム>の意味するところが推理小説的面白さを見せる。(まさにXファイル!?)
老いた艦長のエド・ハリスがさすがの重鎮振りを発揮。
潜水艦と艦長、共に老いぼれが気概を感じる辺りは世の中高年に力を与えるか。
レーダー関係のアイディアが出るので、ソナーについての基本知識があれば理解はさらに深まるだろう。(といってもそれほど難解レベルではないと思うが…)
一触即発の時代にアメリカの敵だったソ連でも強く平和を望んだ人々はいたが、それは歴史の表には出なかったのだよと…いうことか。
それは現在のどこの好戦的な人に向けてのメッセージなのか…。
10月12日より公開
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