『
ヒッチコック』
酒とブロンドをこよなく愛し、自身の映画ではカメオ出演することでも知られるサスペンスの巨匠ヒッチコック(以下ヒッチ)のインサイド・ストーリー。
代表作である『サイコ』の誕生秘話がつぶさに語られる。
…とはいえ、熱心なファンには知られた話が多いらしい。
それでも特殊メイクでヒッチになりきったアンソニー・ホプキンスと妻アルマ役のヘレン・ミレンの演技は見もの。
役作りのアプローチは対極だったのではないか。
だれもが知っているヒッチと資料映像もほとんどないアルマ…。
どちらも難しいと思うが、どちらが楽しかったのか…などと推量してみるのも一興。
主役二人以上に似ていると思わせたのは
アンソニー・パーキンス役を演じたジェームズ・ダーシー。
再度『サイコ』のリメイクがあるなら、スカーレット・ヨハンソンと共にキャスティングされてもよさそうだ。
現在のレーティングにあわせたシャワーシーンを是非とも!(笑)
監督に抜擢されたのは『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のサーシャ・ガヴァシ。
劇映画の長編監督は初めてのことらしいが、ユーモアも交えて
巨匠の<人間的な側面>を垣間見せる。あれほど実績を挙げてなお妬みややっかみがあったあたりが興味深い。
かつてわだかまりのあった女優との価値観の相違を見せるくだりは(お決まりとはいえ)ヒッチには新鮮だったのだろう。
劇中で流れる曲に有名なものが二つある。ひとつは劇中で明かされるのでここでは言及しないが、冒頭に流れる<ヒッチコック劇場>のテーマ曲は懐かしさでいっぱい。思わず微笑んでしまう。
ソフト化の際、もしも叶うなら
熊倉一雄の吹き替えで見てみたいと思ったのは私だけではないはず。(笑)
※かつて『サイコ』が上映されたのは日比谷映画劇場で、現在はシャンテになっている。ここで『ヒッチコック』が上映されたのは奇遇というべきか当然というべきか…。
在りし日のヒッチとアルマ
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