第9回ラテンビート映画祭『
マリアの選択』
誰もが避けて通れない老人介護の問題。
ウルグアイ発のこの映画も実に考えさせられるテーマだ。
ウルグアイの首都モンテビデオに住むマリアは3人の子を持つシングルマザーで高齢の父の面倒まで見ている。
わずかな収入を頼りに毎日あくせくと過ごすがとてもじゃないが一人で背負いきれるものではない。
まして老いた父は少し頼りなくなってきている。
公的機関や親類縁者など個人で出来ることはやりつくし、人はこれ以上何が出来るのかを突きつける。
マリアが取る<選択>には賛否が分かれるだろう。
最終的にどうするのかは人それぞれで、
完璧な正解なんて存在し得ないのかもしれない。
それだけに重さがズシンと響く。
抱いた幻想の崩壊が見せる展開や<歩く速度>の演出などに監督の観察眼の確かさが伺える。
清算が不十分でもやもや感も残るが、とりもなおさず見るものそれぞれに問題を持ち帰ってもらいたいからなのだろう。監督の人間を信じる…もしくは信じたい気持ちは汲み取れる作品。
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