『
トータル・リコール』
夢よ、再び…と思ったのか、かつてシュワルツェネッガー主演でヒットしたフィリップ・K・ディック原作『追憶売ります』の再映画化。
舞台を火星から地球に移しヨーロッパあたりに位置する上流社会が“
ブリテン連邦”で、労働者のコロニーは地球の反対側の
オーストラリア周辺というのは、かつての関係性を想起させ興味深い。
お札に描かれた肖像画が<あの人>というのが<なぜこのタイミングで制作されたか>のヒントになっているのかも知れない。
それ以外にも人工記憶センター、リコール社にハングル文字が見えたりして、現在の世界情勢が見え隠れしているようである。
かつてシュワルツェネッガーだった役柄がコリン・ファレルに変わった分アクションはスマートに見えるが、個性が減退した気もする。
地球のあっちとこっちを行き来する<フォール>という巨大なエレベーターがアクションにも一役買っているが、科学力のバランスに疑問を感じる。
地球に巨大な坑道を作るだけの技術がありながら、シンプルなロボット工場がオートメーション化していないのは謎だ。(笑)
先のバーホーベン版では主要二人の美女はブロンド(シャロン・ストーン)とブルネット(レイチェル・ティコティン)だったが、今回のジェシカ・ビールとケイト・ベッキンセイルはパッと見、似通って見えて遠目では一瞬判別つきにくい。どちらかをブロンドにするとか配慮が欲しかったような…。
余談だが、コリン・ファレルの嫁を演じるケイト・ベッキンセイルは実生活ではレン・ワイズマン監督の嫁だったりするわけで(2012年現在)、それを踏まえて見ると吹き出しそうなセリフもちらほら…。夫婦円満なんだろうなと、余計な心配をしてしまう。(笑)
やはり単純に比較してしまうとVFXなどの向上は今作に軍配が上がるが、メリハリや見せ方のうまさではバーホーベン版を支持したくなる。20年以降経ってもバーホーベン版は覚えている箇所があるけど、こっちはもう記憶から消えてしまいそう…。
製作サイドは昔ヒットしたからという<見たい夢>にすがり付いてリコール社の門を叩いたのだろうか?(苦笑)
バーホーベン版の検問所で登場するおばさんのカメオ出演にニヤリ。

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