『
先生を流産させる会』
一部ネットでも議論が取り交わされていたようだが、先月ゆうばり映画祭の特集放映(BSスカパーch)でやっていたのを録画していたので観てみました。
2009年、愛知県の中学校で実際に起きた事件をヒントに、加害者の少年を少女に置き換えて作られたフィクション映画。
妊娠している女教師に様々なイタズラで堕胎させようという五人組のことを、これが長編初作品になるという内藤瑛亮監督がスリリングなタッチで描いてみせる。
長編とはいえわずか1時間程度のインディーズ映画で生徒役は皆映画初出演ということ。男女の入れ替えについて批判もあるようだが、とても興味深く拝見。正直いって面白かった。
本来は、男子生徒であるはずだった点を女子に変えることで
失ったこともあるだろうが、逆に得たこともあるはず。
それが関係しているのか不明だが男性の存在感がとても希薄。
もしかしてそれこそ監督の狙いだったのかも知れない。
<女性>に集約することでテーマを浮き上がらせる作為とは取れないか。
肝心の首謀者たる少女の秘密の暴露が不十分な点は推察するしかないが、それでもなんとなくは理解できる。
力強い映像、横移動の面白いショット(理科室で机を飛び越えるシーン)、時折挿入される小動物の死骸など絵作りに力量を感じる箇所もある。
それと冒頭の滑り台とクライマックスで現れる<
トリコロールカラー>のリンクは意味深。
観終わって、自分の立場で何が出来るだろうかと考える。
(5月26日より公開)
同じくゆうばり映画祭より『
元気屋の戯言』
渋谷発の元気印映画。
バカがつくほど(失礼)ポジティヴな男エイジが主人公。
熱くエネルギッシュ、裏切られても根に持たない…清々し過ぎて正直苦手なタイプ。(苦笑)
<相田みつを>の詩を部屋に飾っているやつなんて、まず周囲にはいなさそう…。
逆に言うと自分にとっては未知の魅力を持ち合わせた男の生き様が描かれているということだろうか。
スタイルは、ハードボイルドと淡い恋物語をからめた地域密着映画。
背景となるシーンにかなり心当たりがあり、もしかしてどこかに知り合いが写ってやしないかと目を凝らして見た。(笑)
ロケ地がわかる人には楽しむポイントはあるかと思う。
ひたすら体を張った芝居というかツッ走りが見所で、衣装のオレンジと紺のコントラストが効いている。
良い話を作ろうという意思は買えるが、キャラクターの個性の前にあまりに没個性的なアイディアのため埋没してしまっている。
しかし謎の<物知り男>は何者?
(2012年公開予定)
『疑う女』
10分程度の短編。
タイトルどおり何でもかんでも疑う女の話。
<産地偽装><宅配業者に扮した強盗>など社会問題を取り入れながら、際限ない猜疑心に取り付かれてゆく不幸を描く。短編ゆえか掘り下げに後一歩欲しかった気も…。
ま、たとえて言うと
「世にも奇妙な物語」の一編にありそうな作品。
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