
『Winny』
ファイル共有ソフトWinnyの開発者として知られる天才プログラマー金子勇の実話を映画化。
ひと昔前からネットに親しんできたものなら名前くらいは知っていよう。
私は使ったことがないが、別のファイル共有ソフトに触れたことはある。
この事件の顛末もある程度は聞いていたが、映像として写し取られると印象が随分と変わる。
Winnyをめぐる問題ともう一つの闇に潜む問題が交錯するところがミソ。
「カッターナイフでの殺人に、罰するべきはカッターナイフの発明者なのか。」
ある意味、金子氏はスケープゴートにされたという視点に立つ本作の解釈は日本のほかの問題でも通じよう。
法廷劇としての楽しみも存分に与えられていて見ごたえある。
役作りのために18キロ増量して挑んだ東出昌大が演じる天才のピュアさがよく出ていたと思う。

『アンテベラム』
あちこちで面白いという評判で鑑賞。
『ゲット・アウト』のプロデューサーが仕掛けたスリラー。
確かにこれは、何も言うことができない。
本当に楽しむのなら公式のあらすじすら読んではいけないと思う。(苦笑)
アンテベラムとはラテン語で戦前を意味し、特に米国では「南北戦争前の時代」を指すそうだ。
『ゲット・アウト』と共通する箇所にうなずける点もあるし、トリッキーな作風が好きな人にはハマるだろう。
南北戦争関連の知識が多少あればなお結構。
難しいテーマを扱う割に極端なオチが好みを分ける…かも。

『I AM ルース』
スターチャンネルで放送していたテレビドラマで、『I AM 私の分岐点』シリーズの第3弾(ということ)。
毎回、英国を代表する女優を主演に据え、現代社会が抱える問題について掘り下げる。
この回ではケイト・ウィンスレットが実の娘のミア・スレアプレトンと初共演。
10代のソーシャルメディア依存やメンタルヘルスについて真正面から取り上げている。
特筆すべきは、このシリーズは大まかな構成だけあり具体的な脚本がなく、俳優が即興で作り上げているということ。(マイク・リーの演出みたいですな)
反抗期の娘と母親のリアルな親子像を感じさせる演技と長回しに引き込まれる。
英国アカデミー賞(BAFTA)テレビ部門で作品賞(Single Drama)と主演女優賞に輝く。
(現時点でアマゾンプライムのスターチャンネルEXのみで配信中)
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