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2020年10月02日01:06

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『TENET テネット』

『TENET テネット』

 今年は新型コロナの影響を受けて、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ワンダーウーマン1984』『ブラック・ウィドウ』『ナイル殺人事件』『ウエスト・サウド・ストーリー』等々といった数々のハリウッド・メジャー大作が延期や中止を余儀なくされている。

 そんな中、劇場公開にこだわるクリストファー・ノーランの『TENET テネット』がスクリーンに!!
メジャー系洋画に飢えていた観客には砂漠のオアシス。

 難解という噂を聞いていたが、確かに一回では分かりにくいものの《複雑》ではあっても筋そのものはそうでもないのではないか。
スパイ映画とSFを掛け合わせたようなテーストで、007やミッション・インポッシブル・シリーズを思わせる。
特に目的にたいして大がかりなアクションを見せる点では『M:I/フォールアウト』を想起。
他に『ドラえもん』『ターミネーター』『フリンジ(TV)』『カウンターパート/暗躍する分身(TV)』なども頭をよぎった。
また、ノーラン監督の過去作でいうと『メメント』『インセプション』がタイプ的には近いだろうか。

 回文になっているタイトルからして趣向を凝らしているが、映像を逆再生して未来から過去へ時間の流れを表現するとか、ユニークな発想だし、またそれを映像化する手法は大いに楽しんだ。
理屈で突き詰めると不自然な個所も目に付くが、科学的正確性を問う物語ではないだろうし、そもそもノーラン監督の意図するところでもあるまい。

 時間軸が順行と逆行が混ざり合うというある意味タイムトラベルものを扱っているが、並行世界を描くわけではなく、事象は固定化されている。
過去を変えると未来が変わるというパラドックスは起きないため、決まっている未来を受け止めるしかない中での行動が見もの。

 名無しの主人公(デンゼル・ワシントンの息子ジョン・デイヴィッド・ワシントンが演じる)よりもニール(ロバート・パティンソン)に注目した方が分かりは良いか?
…と自信なさげなところもこの作品の特徴がよく表れているではないか。(苦笑)


 脱線するが、今年の上映本数の少なさで各種の映画サイトや映画雑誌でベストテンがつけられるのかと心配になる。
キネ旬や映画芸術のように邦画を扱う雑誌はともかく、スクリーン誌のようにメジャー系洋画を推している所は泣いているのでは?

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