『
パブリック 図書館の奇跡』
記録的寒波により死者まで出る事態となったオハイオ州シンシナティ。
そこにある公共図書館での図書館員とホームレスらの一夜を描く。
シェルターに入りきらないほどのホームレスを抱える街では寒さをしのげる図書館は生死がかかる存在。
だが、開館時間は限られる。凍てつく夜をどうやってしのげばいいのか。
“公共”であることの意義が問われる事態をいかに解決するか。
他国の話ではなく、普遍的なメッセージが込められる。
人が本当に困っている時に力になるのは誰なのか。
自身の出世に利用しようとする政治家やマスコミの描き方は類型的ではあるが、だからこそ一泡吹かせ溜飲を下げたい庶民の想いが詰まっている。
差別される弱者はアメリカ自身が生み出した<見たくない影>だろう。
その弱者がこれほど増えたことへの警鐘には耳を傾ける価値はある。
ラストが見どころだと思うが、あのシーンは人に上下もなく平等であるという意味も込められているのか。
図書館を舞台にしただけあり、書物の力を見せつけるアイディアには納得。
ただ予定調和を感じさせる作りは良いとしても、死ぬかもしれないという寒さが今一つ画面から伝わり切らないのが残念。
スマホ動画の扱いもツッコミを入れたくなる。
何より一番気になったのは女性キャラの扱いがテキトウなこと。
同僚の女性図書館員とアパートの管理人に何らかの関係性が感じられる描写があれば違ったか。(問題が男性だけのものであるかのような印象を受ける。)
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