コンペ作品は東京グランプリ受賞作のみ選択。
(本当なら結果が出る前にいろいろ見て予想するのも楽しみなのだが、致し方ない。)
『わたしの叔父さん』
https://2019.tiff-jp.net/ja/lineup/film/32CMP14
東京がワールド・プレミアとなったデンマーク映画。
乱暴な言い方をすればダルデンヌのシリアスさとカウリスマキのユーモラスさを足して割ったような印象。
デンマークの片田舎で身体が不自由な叔父と二人きりで酪農を営む姪のクリス。
学生時代は成績優秀で将来は獣医への夢もあったが、家庭の事情もあり踏み出すことに躊躇する。
これは普遍的なテーマでどこの国でも当てはまるだろう。
若者は夢を求めて都会に出てゆくのか、ケアが必要な家族のために田舎に留まるのか。
どちらが正解というわけではないが、どちらを選ぶにしても悔いが残りそう。
個人の問題と同時に中央から見放される地方の酪農の後継者や高齢者介護と言った社会問題もはらむ。
ほぼ固定カメラで余計な台詞をそぎ落とし、この二人の日々のルーティンを観察するように写し取るのが印象的。
シリアスな題材だが、時折ユーモラスな描写もあり最後まで美しいデンマークの農村風景に見とれる。
何といってもユニークなのは叔父と姪が本当のその関係ということだろう。
(叔父さんは俳優ではなく、実際に農場を所有。)
本作が2作目というフラレ・ピーダセン監督の次回作も大いに期待される。
観終るとヌテラが食べたくなる…かもよ。
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