『
メランコリック』
一流大学を卒業したもののろくに職にも就かず人生を浪費する青年が近所の銭湯で始めたバイトで自分の居場所を見つける。
しかし、その銭湯には死体処理というもう一つの顔があった。
邦画インディーズ界にまた新星現る!?
第31回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門で監督賞、第21回ウディネ・ファーイースト映画祭でホワイト・マルベリー賞受賞と話題の一作。
銭湯で殺人という汚れをきれいに洗い流すというコンセプトは良い着眼点。
低予算(300万という話)でも何とかやりくり(レンタル)できる美術セットということか。
高学歴なのにニートという構図も現代日本を象徴しているようだ。
ナーメテーターやつに隠れたスキルがあるというのも手慣れたエンタメを思わせる。
世の中から消えつつある銭湯の立ち位置と主人公が世間から認められない自身とを重ねる様子がうかがえる。
人が人を信じられない時代に誰かを信じる大切さ、それは自分自身を信じられるかにかかっているのかもしれない。
血なまぐさい話にもかかわらず、エグイシーンがほぼ見られないのも予算問題はあるか。
ただ、話の方向としては「なくて正解」だったろう。
ラストの行きつく先に不満を覚えなくもないが、日陰者だった若者に希望を感じさせる狙いに背中を押される人もいるのではないか。
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