『
天才作家の妻 40年目の真実』
原題はThe Wife。ズバリのタイトル。
いかに夫婦で女性の立場が我慢を強いられているか、世間の扱いが不平等なのかを凝縮した人間ドラマ。
日本でも「内助の功」などという諺もあるようにとかく妻の立場は目立たずに日陰扱いされがち。
それは男性優位社会においてはジャンルを問わない。
学問や芸術の良し悪しに男女差があってはならないと誰もが感じていてもフィルターをかけがち。
本作のノーベル文学賞を受賞する夫と妻の関係もそれを皮肉った内容になっている。
(ノーベル賞受賞者が全て男性だけというのもさもありなん。)
予告編の印象からもっとサスペンス寄りなのかと思っていたが、予想以上にゆったりと進むドラマだった。
何事も自制できない幼稚な夫に対し、常に気遣って一歩下がる妻の姿勢は(悲しいかな)どこの国でも見られるものだろう。
抑圧された妻を大仰な芝居に陥ることなく抑えた芝居で魅せるグレン・クローズはさすがの一言。
動揺した際に手持ちで魅せるカメラワークも巧み。
ただ、最後の決着はこの男女差問題から逃げているような着地も感じさせて惜しまれる。
(これだと問題点がすり替えられているような気も…。)
息子の世代が親世代の問題を解決できるのか。
ある意味宿題を背負わされているのだろう。
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