『
ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』
アメリカとメキシコの国境線をめぐる麻薬戦争を描いた『ボーダーライン』の続編。
本作でもメキシコの国境線が駆け引きの場となる。
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴから『暗黒街』のステファノ・ソッリマへ交代したが、脚本は同じくテイラー・シェリダンが務める。
シェリダンの脚本は相変わらず硬派で二転三転して先が読めないものの、軸がずれてしまってはいまいか。
米国内のテロの犯人を追ってメキシコのカルテルを違法な手段で炙り出す。
しかし、いかに<手を汚す>ことを是とするにしてもあまりに身勝手ではないか。
その意味でCIA特別捜査官のグレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)はこれで良かったのかと首をかしげたくもなる。
前作はエミリー・ブラント演じるFBI捜査官に共感しながら見られたのだが、本作で彼女は不在で代わりに誰に共感すればいいのか迷う。
(エミリー・ブラント主軸の続編が見たかった点ではとても残念。)
おそらくはベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロなのだろうが、伏線と思われる事柄が拾いきれていない脚本の弱さを感じる。
それでも緊迫した場面作りの上手さや感情を抑えた渋い演技はさすがだと感じた。
もしかしてこの続編もあるのだろうか?
亡くなったヨハン・ヨハンソンに代わって音楽を担当したヒドゥル・グドナドッティルのスコアも前作を意識した重苦しい印象を与える。
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