『
アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
1994年に米国女子フィギュアスケート界を震撼させた<ナンシー・ケリガン襲撃事件>の加害者として連日メディアにさらされたトーニャ・ハーディングの伝記ドラマ。
ドラマで描くならカール・ルイスよりもベン・ジョンソン、ナンシーよりもトーニャの方が面白そうと言っては意地悪か。(笑)
インタビュー形式で始まり、軽々と<第四の壁>を超えて見せる演出もしたたかさを感じさせる。
襲撃事件の裁判は世界で報道されたが、その真相はどうだったのか。
隠された側面やトーニャ側の視点は事件を補完する。
人を人と思わない鬼のような母親とDV夫との戦いの日々や想像以上に奇天烈でぶっ飛んだキャラクターたちには驚きを隠せない。
トーニャ役のマーゴット・ロビーの大熱演にはオスカーノミネートも頷けるし、役のために猛特訓をしたスケーティングも様になっているが(さすがにトリプルアクセルまではムリだったようだが)、スパルタ母ちゃん役のアリソン・ジャネイには後頭部から蹴りを入れられるくらいの衝撃を受けた。
オスカーをやらなかったら楽屋裏で襲撃されるのではないかと心配になる。(笑)
他にも夫ジェフ・ギルーリーやジェフの友人で自称元諜報員というショーン・エッカートなどとにかく“個性的な”登場人物に事欠かない。
ダメ人間ばかりなのにどこか憎めないのは脚本と演技の上手さだろうか。
編集も小気味よいスピード感がある。
事実は小説より…とはよく言うが、いやはや…。(汗)
他にとりえがなかったトーニャの悲哀も感じられる顛末には一定の共感を得られるのではないか。
方法論に問題はあってもタフなトーニャの生きざまには感服する。
ストーリーを補強する当時の曲もまた良し!
それにしてもアリソン・ジャネイが夢に出てきそうで怖い。
(ちょっとティーン時代のマーゴットはムリがあったけど…苦笑)
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